米国株式市場はまちまち。ダウ平均は60.10ドル安の35870 95ドル、ナスダックは72.14ポイント高の15993.71で取引を終了した。昨日引け後に発表された決算に失望したシスコシステムズ(CSCO)の下落がダウを押し下げ、寄り付き後下落。世界で新型コロナ感染が再流行しているため景気回復懸念が広がったほか、連邦準備制度理事(FRB)のパウエル議長再任の行方もいまだ不透明で警戒感が台頭し終日軟調に推移した。ただ、押し目では、小売り企業の強い決算を好感した買いも散見され、引けにかけて下げ幅を縮小。ナスダックは好決算を発表した半導体メーカーのエヌビディア(NVDA)の上昇がけん引し上昇、史上最高値を更新し終了した。セクター別では小売り、半導体・同製造装置が上昇した一方、電気通信サービスが下落。

百貨店のメーシーズ(M)やコールズ(KSS)は第3四半期決算の内容が予想を上回り上昇。また、携帯端末のアップル(AAPL)は電気自動車の開発を加速、2025年までに完全自動運転車の販売を目標にしているとの報道が好感され、上昇した。さらに、農機具メーカーのディア(DE)は従業員が会社側提示の6年間の労働協約に合意し1カ月余りのストが終了、職場復帰したため安心感が広がり上昇。一方、ネットワーク機器メーカーのシスコ・システムズ(CSCO)は昨日引け後に発表した決算で、半導体不足や世界の輸送問題などが重しとなり見通しが予想を下回ったため売られた。

サラダ専門店のスイートグリーン(SG)はニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場。初値は52ドルと新規株式公開(IPO)価格28ドルのほぼ2倍となる好調なスタートをきった。

Horiko Capital Management LLC

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情報提供元: FISCO
記事名:「 NY株式:NYダウ60ドル安、小売りやハイテクが支える