米国株式市場はまちまち。ダウ平均は55.96ドル安の35399.84ドル、ナスダックは136.39 ポイント高の15265.89で取引を終了した。予想を下回った経済指標を嫌い、寄り付き後、下落。終日軟調に推移したが、パウエル議長の講演を受け、連邦準備制度理事会(FRB)が当面低金利を維持するとの期待が下値を支えた。一方、ハイテクは強く、ナスダック総合指数は史上最高値を更新して終了。セクター別では、テクノロジー・ハード・機器、自動車・自動車部品が上昇した一方で、銀行や各種金融が下落した。

通販者向けに後払い決済サービスを提供するITのアファーム(AFRM)はオンライン小売りのアマゾン(AMZN)と提携を結んだことが好感され、大きく買われた。携帯端末のアップル(AAPL)は9月に発表が予定されているアイフォーン13が衛星通信接続機能を搭載するとの憶測に、上昇。オンライン決済会社のペイパル(PYPL)は、顧客に株式取引プラットフォームの提供を検討しているとの報道で買われた。一方、競合となる手数料ゼロの株式取引アプリを運営するロビンフッド(HOOD)は加えて、証券取引委員会(SEC)のゲンスラー委員長がオーダーフローの売買を禁止する可能性も示唆したことが嫌気され下落。航空会社のアメリカン(AAL)、ユナイテッド(UAL)などは9月の売り上げ鈍化見通しが嫌気され、軒並み売られた。バイオのモデルナ(MRNA)は日本で同社製の新型コロナワクチンを接種した2人が死亡した事象が嫌気され下落。

ビデオ会議を供給するズーム(ZM)は取引終了後に四半期決算を発表。内容が予想を上回ったものの、第3四半期の見通しがまちまちで時間外取引で売られている。

Horiko Capital Management LLC

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情報提供元: FISCO
記事名:「 NY株式:NYダウ55ドル安、ハイテクに買い