19日のドル・円は、東京市場では110円23銭まで買われた後、109円75銭まで反落。欧米市場では、109円48銭まで下げた後、109円84銭まで反発し、109円78銭で取引終了。本日20日のドル・円は主に109円台後半で推移か。米長期金利の低下を意識してリスク選好的な円売りは引き続き抑制される可能性がある。

19日の米国債券市場では、新型コロナウイルス変異株の感染拡大を警戒して安全逃避的な債券買いが観測された。一部の市場関係者は「米連邦準備制度理事会(FRB)が量的緩和の縮小に着手する時期は予測困難になりつつある」と指摘している。ただ、この日発表された新規失業保険申請件数は、34.8万件で前回実績の37.7万件を下回った。雇用市場のさらなる拡大を示唆するデータであることから、一部の市場参加者は「量的緩和の縮小に着手する雇用面での条件が10-12月期に達成される可能性は高い」と予想している。米国内で厳格な行動制限などの措置が導入されない場合、安全逃避的な債券買いがさらに増える可能性は低いとみられる。

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情報提供元: FISCO
記事名:「 今日の為替市場ポイント:リスク選好的な円売りは抑制される可能性