17日のドル・円は、東京市場では109円20銭から109円37銭まで反発。欧米市場では、109円18銭まで下落した後、109円66銭まで反発し、109円59銭で取引終了。本日18日のドル・円は主に109円台で推移か。米国株安を意識してリスク選好的なドル買い・円売りが拡大する可能性は低いとみられる。

米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は8月17日、FRBの役割と経済教育に関して講演を行った。パウエル議長は「感染力の強い新型コロナ変異ウイルス(デルタ株)の感染拡大が経済に著しい影響を及ぼすかどうかは依然として不明」と指摘したが、「多くの企業はビジネスモデルを新たな世界に適応させている」との見方も伝えた。

市場では、8月18日に公表される米連邦公開市場委員会(FOMC)会合の議事要旨(7月開催分)が注目されている。市場参加者の多くは今年10-12月期に量的緩和策縮小に関する作業が始まると予想しているが、FOMC議事要旨がこの予想に沿った内容だった場合、ドル買いがやや強まるとの見方が多いようだ。ただし、現時点でインフレ見通しの引き上げにつながる材料は揃っていないことから、「FOMC議事要旨でも早期利上げについての肯定的な意見は一部にとどまるのではないか」との声が聞かれている。


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情報提供元: FISCO
記事名:「 今日の為替市場ポイント:株安を意識してドル買い抑制も