13日の日経平均は小幅に続落。37.87円安の27977.15円(出来高概算9億9000万株)で取引を終えた。前日の米国市場でNYダウが連日で史上最高値を更新するなか、この流れを受けて買い先行で始まった。また、リクルートHD<6098>など好決算銘柄への物色が見られており、前引け間際には一時28070.00円まで水準を切り上げた。ただし、新型コロナウイルスの変異株(デルタ株)の感染拡大が続いているほか、お盆休み入りで国内機関投資家などの動きは鈍く、買いが一巡したあとは28000円を挟んだもち合いの動きとなっていた。

東証1部の騰落銘柄は、値上がり銘柄数、値下がり銘柄数ともに1000程度で拮抗していた。セクター別では、鉄鋼とサービスがともに3%超える大幅な上昇となったほか、情報通信、食料品など15業種が上昇。一方、石油石炭が3%近く下落し、空運、陸運、ガラス土石、繊維製品など18業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、リクルートHDが日経平均を60円超押し上げたほか、エムスリー<2413>、ソニーG<6758>、ネクソン<3659>、テルモ<4543>が堅調。半面、アドバンテス<6857>、東エレク<8035>、ファナック<6954>、TDK<6762>、信越化<4063>が重荷となった。

リクルートHDのほか、JFE<5411>、トレンド<4704>など好業績株を物色する動きが続いた。市場関係者からは「日本企業の好決算が相次ぐなか、欧米市場と比べ出遅れている日本株を今まで以上に売り込めなくなっている投資家も出始めているようだ」との声も聞かれた。ただ、決算発表が一巡し、新たな材料待ちの状況のため、目先は方向感に欠けた展開が続きそうだ。


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情報提供元: FISCO
記事名:「 28000円を挟んだこう着感の強い展開に【クロージング】