日東紡<3110>:3385円(-220円)
大幅続落。96万9000株の売出実施、並びに、オーバーアロットメントによる14万4400株の売出実施を発表している。大株主のユニゾHDが売出人となる。売出株数は最大で発行済み株式数の2.8%と水準は高くないものの、流動性が比較的低水準であり、短期的な需給悪化を警戒する動きが優勢になっている。なお、売出価格の決定期間は7月7日から12日までとしている。


エディオン<2730>:1085円(+34円)
大幅反発。前日に自社株買いの実施を発表しており、当面の需給改善期待が優勢の展開になっている。発行済み株式数の4.66%に当たる500万株、60億円を上限としており、取得期間は7月1日から12月31日まで。資本効率の向上を通じて、株主への一層の利益還元、機動的な資本政策を遂行することを目的としている。同社にとっては2年ぶりの自社株買い実施となる。


Jフロント<3086>:983円(-39円)
大幅続落。前日に第1四半期の決算を発表、事業利益は13億円で前年同期比51.7億円の損益改善となった。一方、上半期予想は従来の65億円から35億円に、通期では185億円から120億円にそれぞれ下方修正している。新型コロナウイルス再拡大の影響で、主に百貨店・SC事業の売上が想定を下振れるもよう。利益改善策などを評価の声もあるが、高島屋などとの比較で業績モメンタムは弱いとの見方になっている。


スギHD<7649>:8150円(-690円)
大幅反落。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は73億円で前年同期比19.7%減となり、会社計画は3億円程度下振れているようだ。東名阪エリアで食品の低価格競争激化などにより、物販粗利益率が想定以上に悪化したもよう。通期予想343億円、前期比0.8%増は実質的に据え置いているが、株価が高値圏にある中、想定以上に低調な立ち上がりをマイナス視する動きが優勢になっている。


ウシオ電<6925>:2017円(+227円)
大幅反発。前日に業績予想の上方修正を発表。22年3月期営業利益は従来予想の50億円から90億円にまで引き上げ、前期は7.6億円であった。ワクチン接種進展などで映画館の営業制限解除が想定以上に進み、シネマ用ランプの販売が増加する見通しのほか、巣ごもり需要の継続で、フラットパネルディスプレイ市場や半導体市場でのリプレイスランプ需要が想定を大きく上回っているもよう。早期の大幅上方修正にポジティブなインパクト。


KTK<3035>:481円(-42円)
大幅に続落。21年8月期第3四半期累計(20年8月-21年5月)の営業利益を前年同期比39.4%増の4.36億円と発表している。基盤事業のリサイクルトナーなどの出荷が堅調に推移した。ネットワーク機器などのITソリューション商品・サービスのほか、除菌消臭液や飛沫防止パネルなど環境・衛生商品の拡販が順調だったことも利益を押し上げた。ただ、通期予想を前期比3.9%増の3.30億円で据え置いたことから、失望売りが出ているようだ。


ファンペップ<4881>:466円(+32円)
大幅に4日続伸。抗体誘導ペプチドの創薬プラットフォーム技術に利用している機能性ペプチド「AJP001」の用途特許が中国で成立したと発表している。患者の体内で抗体産生を誘導して治療効果を期待するペプチドワクチンで、化学合成で製造できるため製造コストを抑制できるほか、免疫細胞が一定期間持続的に抗体を産生することから薬剤投与間隔も長いと期待されているという。特許は既に米国で成立しており、日欧で出願中。


サンアスタリスク<4053>:2232円(+73円)
大幅に3日ぶり反発。日本マイクロソフト(東京都港区)とアーリーステージのスタートアップを中心としたグロース支援で連携を開始すると発表している。同社が展開するスタートアップ支援プログラム「Microsoft for Startups」のパートナーとして参画する。国内パートナーはSun Asteriskが初。Sun Asteriskのクライアントやサービスの支援先を推薦するほか、同プログラムの採択企業に対する開発支援や出資を検討する。 <ST>
情報提供元: FISCO
記事名:「 注目銘柄ダイジェスト(前場):ウシオ電、KTK、スギHDなど