22日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:一転してギャップアップから始まり目先的なボトム形成を意識
■商船三井、22/3上方修正 経常利益2200億円←1000億円
■前場の注目材料:関西電、公共施設と土木系インフラ包括管理、自治体の負担軽減


■一転してギャップアップから始まり目先的なボトム形成を意識

22日の日本株市場は、前日の大幅な下落に対するリバウンドの展開になろう。21日の米国市場ではNYダウが586ドル高と大幅に上昇。原油高や成長期待が再燃し、景気循環株に再び買いが向かい終日堅調に推移。NY連銀のウィリアムズ総裁が経済の強さが金融政策を修正するにはまだ不十分であるとの見解を示すと、引けにかけて上げ幅を拡大した。10年債利回りが依然1.5%割れで安定しているためハイテク株も買われている。シカゴ日経225先物清算値は大阪比670円高の28690円。

シカゴ先物にサヤ寄せする形から、昨日から一転してギャップアップから始まることになろう。昨日の日経平均はマドを空けての下落から一時27800円を下回る下落となったが、本日はマドを空けて上昇してくる可能性もあることから、昨日の下落で目先的なボトム形成が意識されやすいところであろう。25日線が28775円辺りに位置しており、これが上値抵抗となる可能性は高そうだが、これをクリアしてくるようだと、ショートカバーの動きも強まりやすい。

また、昨日は売り優勢の中でCTA業者などとみられるヘッジ売りも加わり、先物安を映した裁定解消売りが地合いを悪化させ、ブラードショックの様相を呈していた。本日はウィリアムズ総裁の発言による米国市場の上昇により、ショートカバーのほか、レバETFによる調整買いや裁定買いなども意識されてくる。

もっとも、連日でFRB高官による発言で大きく振らされていることもあり、積極的にはポジションを取りづらいところではある。昨日の急落によって少なからず需給は悪化していると考えられるため、戻りの鈍さが意識される場面においては売り仕掛けの動きも警戒されそうである。パウエル議長の議会証言が予定されていることから次第に様子見姿勢が高まる可能性もある。ただし、売り方にとっても手掛けづらくさせることから、弱含む局面においてはリバウンドを狙った押し目買いになるだろう。


■商船三井、22/3上方修正 経常利益2200億円←1000億円

商船三井<9104>は2022年3月期業績予想の修正を発表。経常利益を1000億円から2200億円に上方修正している。コンテナ船事業を運営している持分法適用会社 OCEAN NETWORK EXPRESS PTE. LTD.(ONE社)において、荷動きとスポット賃率がいずれも想定を大きく上回るレベルで推移している。


■前場の注目材料

・NYダウは上昇(33876.97、+586.89)
・ナスダック総合指数は上昇(14141.48、+111.10)
・シカゴ日経先物は上昇(28690、大阪比+670)
・1ドル110円20-30銭
・SOX指数は上昇(3171.99、+19.17)
・VIX指数は低下(17.89、-2.81)
・米原油先物は上昇(73.12、+1.83)
・海外コロナワクチン接種の進展
・日銀は金融緩和を長期化
・株価急落時の日銀ETF買い


・関西電<9503>公共施設と土木系インフラ包括管理、自治体の負担軽減
・ニチコン<6996>新放熱材、5Gスマホ向け量産へ、メタマテリアルシート
・住友重<6302>サイクロ減速機のトルク3割増、ロボ・工作機械向け
・KDDI<9433>三菱重工・NESIC、液浸冷却でDC小型化、消費電力35%削減
・富士電機<6504>低圧インバーターの設計共通化、23年めど開発期間3分の1以下
・朝日インテック<7747>スマート医療機器参入、都内に開発拠点、カテーテル治療効率化
・富士フイルム<4901>他家iPS治療薬急ぐ、米で提携、眼科領域で商業化へ
・北越コーポ<3865>脱炭素に100億円投資、関東工場・勝田、石炭全廃などで早期実現
・帝人<3401>「AIC」に参画、次世代航空機向け炭素繊維を共同開発
・日本製鉄<5401>清水寺修理にチタン合金供給
・カネカ<4118>生分解性ポリマーの買い物袋向け供給


☆前場のイベントスケジュール

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情報提供元: FISCO
記事名:「 前場に注目すべき3つのポイント~一転してギャップアップから始まり目先的なボトム形成を意識~