■NY株式:NYダウ188ドル高、雇用改善や長期金利低下を好感

米国株式市場は反発。ダウ平均は188.11ドル高の34084.15ドル、ナスダックは236.00ポイント高の13535.74で取引を終了した。週次新規失業保険申請件数が予想以上に減少し、パンデミックによる経済封鎖が始まった昨年3月以来で最小水準に改善したため、景気回復期待を受けた買いが再燃し、寄り付き後、上昇。長期金利の低下を受け、ハイテク株も買われた。引けにかけ、イスラエルとハマス当局が停戦で合意したとの報道で、地政学的リスクの後退も好感材料となった。セクター別では、半導体・同製造装置、自動車・自動車部品が買われた一方で、銀行や運輸が売られた。

自動車メーカーのフォード(F)は新型ピックアップトラック「F-150」の電気自動車、「F-150ライトニング」の発表を受けて、小幅高。半導体メーカーのエヌビディア(NVDA)やメディアのバイアコムCBS(VIAC)はアナリストによる投資判断引き上げを受けて、それぞれ上昇した。食品加工メーカー、ホーメルフーズ(HRL)は第1四半期の予想を上回った決算が好感され、上昇。一方、衣料ブランドのラルフ・ローレン(RL)は予想を上回る決算を発表したものの、不透明性を強調した弱い見通しが嫌気され、下落した。

取引終了後、クルーズ船運営のカーニバル(CCL)は7月にアラスカでの運航を再開する計画を発表し、時間外取引で上昇している。

Horiko Capital Management LLC



■NY為替:米長期金利低下でドル売り優勢

20日のニューヨーク外為市場でドル・円は、109円03銭まで上昇後、108円75銭まで反落し、108円79銭で引けた。米国の5月フィラデルフィア連銀製造業景況指数は予想以上に低下し、米長期金利の低下に伴うドル売りが優勢となった。

ユーロ・ドルは1.2196ドルから1.2229ドルまで上昇し、1.2227ドルで引けた。欧州連合(EU)が正式にワクチン完了の旅行者の入国を承認するとの報道を受け、景気回復期待を受けたユーロ買いが継続。ユーロ・円は132円82銭まで反落後、133円04銭まで上昇。ポンド・ドルは1.4121ドルから1.4193ドルまで上昇した。ドル・スイスは0.9011フランから0.8973フランまで下落した。



■NY原油:続落で62.05ドル、イラン制裁解除で供給増加の思惑強まる

NY原油先物6月限は、続落(NYMEX原油6月限終値:62.05 ↓1.31)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物6月限は、前営業日比-1.31ドルの62.05ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは61.89ドル−63.96ドル。アジア市場の終盤にかけて63.96ドルまで買われたが、イラン大統領が「核合意の当事国がイランに対する主要制裁の解除を容認した」と伝えたことから、原油先物は反落し、ニューヨーク市場で61.89ドルまで下落した。



■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC)  41.87ドル   -0.10ドル(-0.24%)
モルガン・スタンレー(MS) 86.47ドル   +0.42ドル(+0.49%)
ゴールドマン・サックス(GS)359.78ドル  +1.40ドル(+0.39%)
インテル(INTC)        55.95ドル   +0.59ドル(+1.07%)
アップル(AAPL)        127.31ドル  +2.62ドル(+2.10%)
アルファベット(GOOG)    2356.09ドル +47.38ドル(+2.05%)
フェイスブック(FB)     318.61ドル  +5.02ドル(+1.60%)
キャタピラー(CAT)      234.99ドル  -1.88ドル(-0.79%)
アルコア(AA)         35.82ドル   -0.35ドル(-0.97%)
ウォルマート(WMT)      142.42ドル  +0.50ドル(+0.35%) <ST>
情報提供元: FISCO
記事名:「 20日の米国市場ダイジェスト:NYダウ188ドル高、雇用改善や長期金利低下を好感