NY外為市場ではドル売りが一服した。イエレン財務長官は定例記者会見に参加、質疑応答において、4月雇用統計が表面上の結果に比べ内容は強いと言及。過去3カ月平均の非農業部門は50万件超で、依然強い結果だと主張した。また、1カ月の結果はかなり変動があるため、基本トレンドとして、1カ月だけのデータを基準にすべきではないと指摘した。

イエレン長官はまた、回復が軌道上にあると確信。一方で、インフレサイクルは予想し難く、また、賃金が意味のある上昇をしているとは見えないとし、インフレが制御不能の状態になるとは考えていないことも示唆した。一方で、債務上限の適用停止が夏に期限が切れる可能性もあると警告した。

イエレン財務長官発言で米国債相場は反落。10年債利回りは1.46%から1.58%まで上昇した。ドルは売りが一服したものの、同時に、FRBが当面大規模緩和を維持するとの見方は変わらず上値も重い。ドル・円は108円65銭で戻りが鈍い展開。ユーロ・ドルは1.2165ドルの高値から1.2157ドルまで反落した。


<KY>
情報提供元: FISCO
記事名:「 NY外為:ドル売り一服、イエレン財務長官発言で雇用統計への警戒感が後退