20日の欧米外為市場では、ドル・円は下げ渋る展開を予想する。米長期金利の戻りは鈍く、引き続きドルは買いづらい見通し。ただ、ユーロやポンドは前日まで大きく上値を伸ばしており、本日は買い一服でドルへの下押し圧力は弱まりそうだ。

前日の取引で米10年債利回りの低下を受けたドル売りが優勢となり、ユーロ・ドルは前週に上抜けられなかった1.20ドル台に浮上。ドル・円は108円半ばを割り込み、108円付近に値を下げた。本日アジア市場で米長期金利の低水準で戻りが鈍く引き続きドルは売られ、対円では一時108円を下抜けた。一方、日本での新型コロナウイルスまん延で大阪府や東京都の緊急事態宣言が警戒され、日経平均株価の大幅安を背景としたリスク回避の円売りがドルを小幅に押し上げた。

この後の海外市場も、引き続き欧州通貨の動向が注目される。ユーロ・ドルは1.20ドル台後半に強含んでいるが、22日開催の欧州中銀(ECB)理事会ではハト派姿勢が想定されており一段の買いは入りづらい。また、ポンド・ドルは欧州連合(EU)離脱の英国民投票前には重要な下値支持線だった1.40ドル付近を回復しており、目先を見極める展開となろう。ドル・円はリスクオフならドル買いに押される見通し。また、節目の108円付近では押し目買いが観測され、下値は堅いとみる。

【今日の欧米市場の予定】
・特になし

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情報提供元: FISCO
記事名:「 欧米為替見通し:ドル・円は下げ渋りか、欧州通貨買いの一服でドル売り縮小