19日のドル・円は、東京市場では108円84銭から108円21銭まで反落。欧米市場では、108円01銭まで下げた後、108円31銭まで戻したが、108円18銭で取引終了。本日20日のドル・円は主に108円台前半で推移か。米国株式の下落を意識して、リスク選好的な円売りは引き続き抑制される可能性がある。

19日の欧米市場では主要通貨に対するドル売りが優勢となった。米国と中国の対立がすみやかに解消される可能性は低いことから、リスク回避的な円買いが観測されたが、ドイツ経済の段階的な回復への期待が広がっており、ユーロ買い・米ドル売りが優勢となった。米国株式の動向も材料視されたようだ。多くの市場参加者は1-3月期の米企業決算を注目しており、決算内容を意識して米国株式の先高観が後退した場合、米長期金利やドルの動向にも影響を及ぼす可能性がある。

1-3月期の米国経済は高い成長率となった可能性があるが、新型コロナウイルスの感染流行がすみやかに終息する保証はないこと、米国と中国の関係悪化が警戒されていることから、ドルや米長期金利の動向については予断を許さない状況が続くとみられる。


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情報提供元: FISCO
記事名:「 今日の為替市場ポイント:米国株安を意識して円売り抑制も