23日のドル・円は、東京市場では108円87銭から108円68銭まで下落。欧米市場では、108円81銭から108円41銭まで下落し、108円63銭で取引終了。本日24日のドル・円は主に108円台で推移か。米長期金利の低下や米国株安を意識して、ドル買いは引き続き抑制される可能性がある。

欧州連合(EU)、英国、米国、カナダは、中国が新疆ウイグル自治区で重大な人権侵害を行っているとの理由で、中国政府当局者に対する制裁措置を発表したが、報道によると、米通商代表部(USTR)は23日、タイUSTR代表が日本、韓国、メキシコ、フランスの閣僚と電話会談を行い、中国の貿易慣行や人権問題、世界貿易機関(WTO)の改革などを巡って協議したと発表した。茂木外相と梶山経済産業相との会談では、「他の重要な貿易問題について定期的かつ継続的な取り組みを維持することが重要との見解で一致した」と報じられている。

市場関係者の間からは「欧米諸国と中国の対立は世界経済を分断し、それによって金融市場の不確実性は大幅に高まる」との声が聞かれている。一部では「欧米諸国と中国の対立は新たな国際秩序の形成を促すことになる」との見方も出ており、中国側の対応と欧米諸国の動向を慎重に見極める必要がありそうだ。

<FA>
情報提供元: FISCO
記事名:「 今日の為替市場ポイント:米長期金利の低下などを意識してドル買い抑制も