ユーロ・ドルは、1.0341ドル(2017/01/03)まで下落したが、1.2537ドル(2018/01/25)まで上昇。英国民投票で欧州連合(EU)からの離脱が決定し、ユーロ・円は一時109円57銭(2016/06/24)まで急落。その後114円85銭(2017/04/17)まで戻し、さらに137円50銭(2018/2/2)まで買われた。欧州中央銀行(ECB)は、パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の買い入れを4-6月期に拡大することを決定した。ユーロ圏諸国の長期金利の上昇は抑制されるが、株式市場の安定化が期待されることから、ユーロ売り・米ドル買いは抑制される可能性がある。新たなユーロ売り材料が提供されない場合、リスク回避的なユーロ売り・円買いがただちに拡大する可能性は低いとみられる。

【ユーロ売り要因】
・ECBはユーロ高を引き続き監視へ
・ユーロ圏経済は1-3月期も停滞予想
・米長期金利下げ渋りでユーロ買い抑制も

【ユーロ買い要因】
・2021年のユーロ圏経済は全般的に回復傾向
・米低金利政策の長期化観測
・欧州におけるウイルスのワクチン接種拡大への期待


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情報提供元: FISCO
記事名:「 今日の為替市場ポイント:◆ユーロ編◆リスク回避的なユーロ売り・円買いがただちに拡大する可能性は低い見通し