29日のドル・円は、東京市場では103円83銭から103円62銭まで下落。欧米市場では、103円76銭まで買われた後、103円46銭まで反落し、103円53銭で取引終了。本日30日のドル・円は、103円台で推移か。米国の政治不安は消え去っていないことから、リスク選好的な為替取引はやや縮小する可能性がある。

29日のニューヨーク市場では、追加経済対策法に含まれている個人直接給付金(一人当たり600ドル)を2000ドルに引き上げる民主党の試みが阻止されたことから、リスク選好的な取引はやや縮小した。トランプ大統領が要求していた給付金引き上げは実現されなかった。ただし、報道によると、マコネル上院院内総務は、トランプ大統領が伝えている不満に対応すると説明したようだ。

上院では個人直接給付金額、選挙不正を巡る懸念、ソーシャルメディア企業の免責を定める法律の3点について対応するとみられているが、市場関係者の間からは「選挙不正について上院がどのような対応を見せるのか、要注意」との声が聞かれている。対応次第ではリスク回避的な取引が増える可能性があるとみられている。


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情報提供元: FISCO
記事名:「 今日の為替市場ポイント:米国の政治不安を意識して円売り縮小の可能性