欧州中央銀行(ECB)は定例理事会で市場の予想通り政策金利を据え置いた。パンデミック緊急資産購入プログラム(PEPP)も1.35兆ユーロの規模、「少なくとも2021年第2四半期まで維持」と期間を据え置き。さらに、フォワードガイダンスも「インフレ目標が近づくまで金利は現行またはそれを下回る水準」に据え置いた。同時に、リスクは明確に下方だと指摘、「12月の見通しで刺激策を再修正することが可能になる」と追加緩和の可能性を示唆した。ラガルド総裁は理事会後の会見で「ECBが12月に行動をとることをほぼ確信している」と、追加緩和を明確化。手段はひとつではなく、いくつかの策を組み合わせる可能性も示唆した。手段としてはパンデミック緊急資産購入プログラム(PEPP)や資産購入プログラム(APP)の拡大に加えて連邦準備制度理事会(FRB)のようにインフレ平均目標導入などが考えられる。さらに、総裁はインフレが2021年の初旬までマイナスになるとの見方で、「インフレに影響を与えかねない為替にかなり気を配っている」とユーロ高をけん制した。

12月会合での追加緩和が明確化されたほか、ラガルドECB総裁のユーロ高けん制でユーロ売りが優勢となった。

ユーロ・ドルは1.1716ドルから1.1675ドルまで下落し9月29日来の安値を更新。ユーロ・円は 200日移動平均水準である121円15銭を試す展開が続いた。ユーロ・ポンドは0.9059ポンドから0.9023ポンドまで下落した。

【金融政策】
・欧州中央銀行(ECB)
・主要政策金利を0.00%に据え置き
・預金ファシリティ金利(中銀預金金利、下限)を-0.50%に据え置き
・限界貸出金利(上限)を0.25%に据え置き



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情報提供元: FISCO
記事名:「 NY外為:ユーロ安、ラガルドECB総裁が12月の追加緩和を明確化