米国株式相場は反落。ダウ平均は525.05ドル安の26763.13ドル、ナスダックは330.65ポイント安の10632.98ポイントで取引を終了した。良好な小売り決算や新型コロナウイルスワクチン実用化への期待感から上昇して寄り付いた。しかし、連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が2日目となる下院特別委員会での証言でパンデミック危機からの回復が依然不透明だと懸念を再表明、投資家心理が悪化し下落に転じた。ハイテクの下落も手伝い引けにかけては下げ幅を拡大した。セクター別では耐久消費財・アパレルが上昇した一方、エネルギー、テクノロジー・ハード・機器が下落した。

スポーツ用品メーカーのナイキ(NKE)は第1四半期決算で欧州、日本、中国などの売り上げ回復に加えコスト削減が奏功し予想を上回る好決算を発表し急伸。ヘルスケアのジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)は新型コロナウイルスワクチンで最終治験の開始を発表して上昇した。ヨガアパレル小売りのルルレモン(LULU)は自社株買いの再開を発表し上昇。また、短文投稿サイトのツィッター(TWTR)はアナリストの投資判断引き上げが好感され急伸した。一方でクレジットカード会社のアメリカンエクスプレス(AXP)や住宅建設のKBホームズ(KBH)はアナリストの投資判断引き下げが嫌気され下落。電気自動車のテスラ(TSLA)は、「バッテリーデー」イベントでバッテリーコストを半減する計画などを発表したが、数年先の目標で実行リスクが意識され急落した。

オンライン小売りのアマゾン(AMZN)はフィットネス用品のエシュロンが発表したフィットネスバイク「プライムバイク」の製造に関わっていないと発表。エシュロン側に対し、販売中止と商品名の変更を求めた。この報道を受けて、在宅フィットネス事業を展開するペロトン・インタラクティブ(PTON)に買い戻しが広がった。

Horiko Capital Management LLC



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情報提供元: FISCO
記事名:「 NY株式:NYダウ525ドル安、ハイテクへの売り広がる