欧州中央銀行(ECB)のユーロ高に対するメッセージがまちまちでユーロはもみ合いが続いた。

ECBのラガルド総裁は10日、理事会後の会見でユーロ高に過剰反応すべきではないとの見解を示すと同時に、ユーロ高がインフレの下方圧力になることから綿密に監視していく方針を表明した。シュナーベル理事が「我々の措置は望ましい効果がある」と言及、当面現状の緩和規模を維持する可能性を示唆している。

専務理事兼首席エコノミストのフィリップ・レーン氏は「3月以降10%超上昇したユーロはインフレ見通しを押し下げ」「委員会は必要とあれば追加金融措置を導入する用意がある」とユーロ高に対し、強い懸念を表明した。

10日に発表された中銀の最新の予測で2022年のインフレは1.3%と、目標の2%を大幅に下回っている。

ユーロ・ドルは1.1850ドル前後、ユーロ・円は125円63銭から125円88銭のレンジでもみ合い。ユーロ・ポンドは0.9235ポンドから0.9268ポンドのレンジで上下に振れた。




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情報提供元: FISCO
記事名:「 NY外為:ユーロもみ合い、ECB高官のユーロ高に関するメッセージはまちまち