米国株式相場は反発。ダウ平均は299.66ドル高の25745.60ドル、ナスダックは107.84ポイント高の10017.00ポイントで取引を終了した。連日、ウイルス感染者数の急増が報告されていることを嫌気して下落で寄り付いた。テキサス州知事がヒューストンを含むハリス郡ほか4郡で緊急性のない手術を延期する指示を出したほか、経済活動の段階的な再開をいったん停止すると発表すると下げ幅を拡大した。その後、当局がボルカールールの緩和を承認、スワップ取引の証拠金要件撤廃を発表すると金融関連株中心に上昇に転じ、引けにかけて上げ幅を拡大する展開となった。セクター別では、銀行や保険、各種金融が大きく上昇した一方で、公益事業が下落した。

一部の投資に関する規制緩和を好感し、ゴールドマンサックス(GS)やモルガンスタンレー(MS)、JPモルガン(JPM)など金融大手が軒並み急伸。ソーシャルネットワーキング大手のフェイスブック(FB)や音楽ストリーミングのスポティファイ(SPOT)はアナリストの投資判断や目標株価引き上げが好感され上昇した。一方、エンタテインメント大手のウォルト・ディズニー(DIS)は、ウイルス感染が拡大している一部地域での営業再開を遅らせる計画を発表し下落。百貨店大手メーシーズ(M)はコスト削減の一環で3900人の雇用削減計画を発表し下落した。

テキサスやフロリダ州でウイルス感染が増加し、段階的活動再開の中断を強いられた一方で、NY市は7月6日からレストラン店内での飲食などが可能となる第3段階目の経済再開に入る予定だ。

Horiko Capital Management LLC



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情報提供元: FISCO
記事名:「 NY株式:NYダウ299ドル高、ボルカールール緩和を好感