■NY株式:NYダウ267ドル高、ウイルスの鎮静化や見通し改善が下支え

米国株式相場は続伸。ダウ平均は267.63ドル高の25742.65ドル、ナスダックは56.33ポイント高の9608.38ポイントで取引を終了した。ウイルスパンデミックの鎮静化やワクチン、治療薬の開発が進んでいること、経済活動の再開で見通しが改善したことが下支えとなった。全米抗議デモの激化や米中対立がリスクとなり、一時上値を抑えたが引けにかけては上げ幅を拡大した。セクター別では、エネルギー、自動車・自動車部品が上昇、一方、食・生活必需品小売が下落した。

経済の再開でボルナド・リアルティ・トラスト(VNO)、SLグリーンリアルティ(SLG)などの不動産投資信託(REIT)が上昇。また、高級家具販売のRH(RH)は好決算を発表し営業利益率の上昇維持に自信を表明したほか、アナリストによる目標株価引き上げで急伸。オンライン家具・インテリア販売のウェイフェア(W)もアナリストによる目標株価引き上げが好感され急伸した。一方、アパレル小売りのランズエンド(LE)は第1四半期の決算がアナリスト予想を下振れ下落した。

新型コロナウイルス感染拡大による影響に加えて、人種差別への全米での抗議デモの広がりで不透明感が高まっており、金価格が2013年以来となる高値水準へ上昇している。

Horiko Capital Management LLC

■NY為替:経済活動再開やパンデミック鎮静化でリスクオン

2日のニューヨーク外為市場でドル・円は107円89銭から108円77銭まで上昇し108円72銭で引けた。ウイルスパンデミックが一段落したほか、引き続きワクチンや治療薬の開発が進展、さらに、経済活動の再開で見通しが改善したためリスク選好の円売りに拍車がかかった。

ユーロ・ドルは1.1156ドルから1.1196ドルまで上昇して1.1164ドルで引けた。ユーロ・円は120円59銭から121円63銭まで上昇。ポンド・ドルは1.2570ドルへ上昇後、1.2527ドルまで反落。英国と欧州連合(EU)の通商交渉の進展に楽観的な見方が広がり、ポンド・ドルは底堅い展開となった。ドル・スイスは0.9638フランまで上昇後、0.9598フランまで下落した。


■ NY原油:上昇で36.81ドル、欧米株高などを意識した買いが入る

NY原油先物7月限は上昇(NYMEX原油7月限終値:36.81 ↑1.37)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物7月限は、前営業日比+1.37ドルの1バレル=36.81ドルで取引を終えた。取引レンジは35.28ドル−37.05ドル。欧米株高を意識した買いが入った。原油需要の大幅な増大は期待できないとの見方はあるものの、世界各国における経済活動の拡大を受けて原油需給が大幅に悪化する可能性は低いとの見方が広がったことが原油先物の上昇を促した。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

カーバナ                     109.12  +17.27 +18.80%
SITEセンターズ                  6.96   +0.85 +13.91%
ウェイフェア                  188.63  +21.51 +12.87%
ウエスタンユニオン               23.05   +2.34 +11.30%
エイコム                     43.48   +4.27 +10.89%
ユーロネット・ワールドワイド       108.64  +10.43 +10.62%
パターソンUTIエナジー             4.19   +0.40 +10.55%
アパージー                    10.09   +0.94 +10.27%
DXCテクノロジー                 16.16   +1.40  +9.49%
プラネット・フィットネス           73.98   +6.39  +9.45%




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情報提供元: FISCO
記事名:「 2日の米国市場ダイジェスト:NYダウ267ドル高、ウイルスの鎮静化や見通し改善が下支え