米国株式相場は続伸。ダウ平均は553.16ドル高の25548.27ドル、ナスダックは72.14ポイント高の9412.36ポイントで取引を終了した。全米で経済活動の再開に伴い景気回復への楽観的な見方が広がり、上昇して寄り付いた。JPモルガン(JPM)のダイモンCEOが、比較的速やかな回復の可能性に言及したことも期待を強めた。ハイテクなど、パンデミックが追い風となった銘柄を売り、航空関連や金融、バリュー株などに投資資金が回帰する動きも目立ったが、引けにかけては上げ幅を一段と拡大する展開となった。セクター別では、銀行や耐久消費財・アパレルが大きく上昇。一方で、メディア・娯楽の上昇は限定的となった。

カジノ経営のウィンリゾーツ(WYNN)は、ラスベガスの営業を6月4日から再開すると発表し上昇。大手百貨店のメーシーズ(M)は、営業再開した店舗での予想を上回る来客数が報告されたため上昇。同業のノードストーム(JWN)も連れ高となったほか、小売り大手のコールズ(KSS)やギャップ(GPS)もそれぞれ急伸。一方で、外出規制が奏功したオンライン小売のアマゾン(AMZN)、ウェブ会議サービスを提供するズームビデオ(ZM)、フィットネス事業を展開するペロトン(PTON)などが軒並み売られた。

米連邦準備制度理事会(FRB)が公表した地区連銀経済報告(ベージュブック)では、新型コロナウイルスの影響により4月初旬から5月中旬の全地区での経済活動が急激に収縮したと報告されたほか、見通しが依然として極めて不透明で悲観的だったことが明らかになった。

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情報提供元: FISCO
記事名:「 NY株式:NYダウ553ドル高、速やかな景気回復期待が浮上