25日のドル・円は、東京市場では107円57銭から107円78銭まで反発。欧米市場でドルは107円75銭から107円67銭まで下落し、107円71銭で取引終了。

本日26日のドル・円は、主に107円台で推移か。米国と中国の対立は続いているものの、欧米各国における経済再開の動きを意識して、リスク回避的な円買いはやや抑制される可能性がある。

報道によると、欧州銀行監督機構(EBA)のカンパ議長は5月25日、新型コロナウイルスの感染拡大から銀行を守るために欧州諸国は連携し、総額5000億ユーロの欧州連合(EU)復興基金が利用される可能性について示唆したようだ。欧州各国の経済活動は再開されたものの、ウイルス感染による経済的な被害は甚大であり、市場関係者の間では「大規模な経済支援策が導入されても、感染被害が拡大する前の状況に経済が戻ることは期待できない」、「経済活動の正常化は早くても2021年以降になる」との声が聞かれている。

現時点でウイルス感染の流行は終息していないため、欧州各国は経済活動の再開ペースを加速させることは難しい。欧州経済のゆるやかな回復への期待はあるものの、株価指数や景況感指数などはそうした可能性を十分に織り込んだ水準まで戻しているとすれば、株価指数などの持続的な上昇を期待することは難しくなりそうだ。ユーロ圏の金利先安観は後退せず、市場関係者の一部は「ユーロ・ドルは1.10ドル台、ユーロ・円は119円程度が戻りの目安になる」と想定しているようだ。



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情報提供元: FISCO
記事名:「 今日の為替市場ポイント:欧米経済の再開を意識してリスク回避の円買い抑制も