米国株式相場は反落。ダウ平均は390.51ドル安の24206.86ドル、ナスダックは49.72ポイント安の9185.11ポイントで取引を終了した。前日の大幅上昇を受けた利益確定売りで、下落して寄り付いたものの、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が上院銀行委員会での証言で追加措置の可能性を示唆したほかムニューシン米財務長官が中間層対象の減税の可能性に言及したことが好感され、前日終値を挟んでもみ合う展開となった。しかし、引けにかけてはモデルナ(MRNA)が開発中のウイルスワクチンへの懐疑的な報道が嫌気され急落した。セクター別では、銀行、エネルギーが大きく下げた一方で、メディア・娯楽の下げは最小にとどまった。

小売り大手のウォールマート(WMT)は、決算が好感され上昇して寄り付いたが、その後利食いに押された。ホームセンターのホームデポ(HD)は、第1四半期決算でウイルス対策のコストが嵩み、利益が予想を下回ったことが嫌気され下落した。バイオ製薬のモデルナ(MRNA)は、12億5000万ドル(約1340億円)規模の公募増資を発表したほか、一部メディアが同社開発中の新型コロナウイルス向けワクチンの有効性を判断するにはデータが不十分と報じ急落した。一方で、ソーシャルネットワークのフェイスブック(FB)は、中小企業向けのショッピングサイトを立ち上げたと発表し上昇した。

クドロー国家経済会議(NEC)委員長は、ナスダックやニューヨーク証券取引所に上場している中国企業を厳しく取り締まる必要があると指摘した。ナスダックは19日、中国のコーヒーチェーンのラッキンコーヒーに対して上場廃止を通知した。

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情報提供元: FISCO
記事名:「 NY株式:NYダウ390ドル安、ウイルスワクチンへの期待が後退