■NY株式:NYダウ631ドル安、原油安を懸念

米国株式相場は続落。ダウ平均は631.56ドル安の23018.88ドル、ナスダックは297.50ポイント安の8263.23ポイントで取引を終了した。原油安や企業の業績悪化が引き続き売り圧力となった。トランプ大統領が石油・ガス会社の資金援助計画・策定を指示したことや石油輸出国機構(OPEC)が減産拡大を検討するとの報道を受けて、昨日史上初のマイナス圏で取引を終えたNY原油先物5月限はプラスに転じたものの、6月限は前日比40%安となった。米上院が4840億ドル規模の追加中小企業救済策で合意したものの、引けにかけても軟調推移となった。セクター別では半導体・同製造装置やソフトウェアサービスの下げが目立った一方、エネルギーの下げは小幅にとどまった。

ITサービスのアイビーエム(IBM)は、1-3月期決算で3.4%減収を発表、見通しも撤回し下落。飲料メーカーのコカ・コーラ(KO)は、1-3月期決算が予想を上回ったものの、4月の売り上げが大きく減少したと発表し下落した。エネルギー関連のワンオーク(OKE)は、原油安に加えゴールドマンサックスの投資判断引き下げで下落した。

動画配信サービスのネットフリックス(NFLX)は引け後に1−3月期決算を発表し、売上が57.7億ドルと予想を上回ったほか、有料会員の純増数が1580万件と、予想の847万のほぼ倍に膨れあがり、時間外で急伸している。

Horiko Capital Management LLC


■NY為替:米上院は中小企業の追加救済策で合意

21日のニューヨーク外為市場でドル・円は107円36銭から107円89銭まで上昇して107円76銭で引けた。米上院が追加中小企業救済策で合意にいたったことが好感され、ドル買い・円売りが優勢となった。ユーロ・ドルは1.0817ドルから1.0880ドルまで上昇し、1.0856ドルで引けた。独4月ZEW景気期待指数がプラスに改善したことを好感したユーロ買いが継続。ユーロ・円は116円27銭から、117円16銭まで上昇。ポンド・ドルは1.2338ドルから1.2248ドルまで下落した。英国の失業率上昇で景気見通しが悪化しポンド売りが優勢となった。ドル・スイスは0.9728フランまで上昇後、0.9670フランまで下落した。


■NY原油:大幅続落で11.57ドル、6月限は一時6.50ドルまで売られる

NY原油先物6月限は大幅続落(NYMEX原油6月限終値:11.57 ↓8.86)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物6月限は、前営業日比-8.86ドルの1バレル=11.57ドルで取引を終えた。取引レンジは6.50ドル−22.58ドル。21日のアジア市場(時間外取引)で22.58ドルまで買われたが、ニューヨーク市場では原油需給の早期改善は期待できないとの見方が広がり、ポジション調整的な売りが活発となった。原油先物6月限は一時6.50ドルまで急落。米国株式の大幅続落も嫌気されたようだ。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC)  21.64ドル   -0.86ドル(-3.82%)
モルガン・スタンレー(MS) 36.95ドル   -1.41ドル(-3.68%)
ゴールドマン・サックス(GS)173.81ドル  -6.59ドル(-3.65%)
インテル(INTC)        56.36ドル   -2.82ドル(-4.77%)
アップル(AAPL)        268.37ドル  -8.56ドル(-3.09%)
アルファベット(GOOG)    1216.34ドル -50.27ドル(-3.97%)
フェイスブック(FB)     170.80ドル  -7.44ドル(-4.17%)
キャタピラー(CAT)      109.85ドル  -4.75ドル(-4.14%)
アルコア(AA)         7.32ドル   -0.13ドル(-1.74%)
ウォルマート(WMT)      129.21ドル  -0.64ドル(-0.49%)





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情報提供元: FISCO
記事名:「 21日の米国市場ダイジェスト:NYダウ631ドル安、原油安を懸念