TOCOM金 21年2月限・夜間取引終値:5455円(前日日中取引終値比↑5円)

・想定レンジ:5350-5500円

2日の東京商品取引所(TOCOM)金先物(期先:21年2月限)は軟調な展開が見込まれる。1日の米国市場では、米国政府が新型コロナウイルスによる死亡者数が10万~24万人に達するとの見通しを示し、今後2週間は痛みを伴う厳しい状況になると警告すると、経済活動再開の一段の遅れに伴う企業収益への悪影響の懸念が高まり投資家心理が悪化。3月のISM製造業景況指数も景気の悪化を裏付ける結果となり主要3指数は揃って大幅に続落した。こうしたリスク回避の流れから、本日の東京市場でも株式等のリスク資産に対する売りと並行して、引き続き金資産からのキャッシュ化の動きが強まりそうだ。昨日は、米10年債金利が0.583%と3月9日に迫る歴史的な低水準まで下がるなど安全資産である債券への資金流入の動きが見られた一方、NY金の下落基調には変化がなかった。NY金先物と東京市場の金先物の連動性は高いため、本日のTOCOM金先物についても現金化の流れ継続による軟調な展開が予想される。有事のドル買いの動きが一服してから確認されている足元での円高基調も金先物への下押し圧力となりそうだ。一方で、ナイトセッションでは小幅ながら上昇しているため、下値も堅いと予想される。



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情報提供元: FISCO
記事名:「 東京金見通し:引き続き軟調な展開、キャッシュ化の流れは継続