以下は、フィスコソーシャルレポーターの個人投資家兜町放浪記氏(ブログ「兜町放浪記」を運営)が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。

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※2020年3月17日9時に執筆

世界中を震撼させる新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない。WHOがパンデミック宣言をする数週間前から世界の株式市場は大暴落をはじめ、流行病の影響で人・モノ・カネの移動が収縮することで各国の経済が甚大なダメージを受け始めている。

足元では、NY株式市場の過去最大の下げ幅となる大暴落(3月12日時点)をうけて13日の日経平均は17000円割れを記録した。毎週の週末商いでは不安心理の増幅に耐えなれないとみた投資家や、週明け安を想定すると信用余力ギリギリの投資家が追証発生を警戒し売らされる展開になるリズムが出来上がってしまった。

今回のような揉み合い場面の少ない大暴落では我慢を重ねてきた投資家ほど損失が膨大となり、逃げ場を失った個人投資家の投資余力が失われてしまう恐れがあるとみている。
NY市場では過去最大の下げ幅の記録更新を数回繰り返し、追随安になった東京市場では投資経験の豊富な個人投資家とファンドが投げはじめるフェーズに移行したとも思える。現在の状況が最終局面ではなく、中長期での大暴落の序盤であるならば株価は景気後退を超え、恐慌すら織り込もうとしているようにも見える。

このままでは「リーマン級以上に悪い事態になる。」ことを市場が教えてくれていると思う。たかが投資家の悲鳴などと切り捨てるなら、あまりに鈍感な政府当局だ。ここは証券税制の見直しや、消費税の減税など「政府当局の本気度」を市場が催促している認識が欲しい。経済を壊してこの国に何が残るのかを考えて欲しい。

直近相場ではコロナ対策の連想からマスクなど衛生商品を製造販売する個別株が人気化したが、今後は在宅勤務の普及からテレワーク関連株やオンライン診療、オンライン学習、巣ごもり消費といったヒトとの接触リスクに対応するサービスを提供する会社の個別物色に期待したい。


ここでは以下の銘柄に注目したい。
ブイキューブ<3681>・・・テレビ会議システムに定評のある会社でテレワーク関連株として人気化する。株価が1000円未満な点も材料株として狙われる要素だ。

メドレー<4480>・・・コロナ対策ではオンライン診療の規制緩和を焦点のひとつに取り上げる気運がある。成長ステージ入りを感じさせる業績予想を開示する会社だ。

執筆者名:兜町放浪記
ブログ名:兜町放浪記





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情報提供元: FISCO
記事名:「 「兜町放浪記」:大暴落の後遺症【FISCOソーシャルレポーター】