■NY株式:NYダウ1338ドル安、全米50州で新型ウイルスの感染確認

米国株式相場は大幅反落。ダウ平均は1338.46ドル安の19898.92ドル、ナスダックは344.94ポイント安の6989.84ポイントで取引を終了した。全米50州で新型コロナウイルスへの感染が確認され、感染拡大によるさらなる経済悪化への懸念から下落で始まった。米国政府による経済対策がなかなか成立せず、また、原油価格の急落を受けて投資家心理が一段と悪化すると下げ幅を拡大し、今週2度目のサーキットブレーカーが発動され取引が一時停止。ダウは2016年11月にトランプ政権発足後の上昇を全て消し、終値でも節目となる2万ドルを割り込んだ。セクター別では自動車・自動車部品やエネルギー関連の下げが目立った一方、食・生活・必需品小売りは唯一上昇した。

大手航空会社デルタ(DAL)は3月の収益が前年同月比で20億ドル減となることを警告し急落。また自動車大手各社は一時的な生産停止が報じられ、フォードモーター(F)、ゼネラルモーターズ(GM)は大幅下落となった。一方でウォールマート(WMT)は、生活必需品などの売上が大幅増となっており、アナリストによる投資判断・目標株価引き上げも手伝い上昇。過去最高値を更新した。

テクノロジー大手、アップル(AAPL)は中国を除く直営400店超を休業としている中、超広角カメラ搭載のタブレット端末の上位機種「iPad(アイパッド)プロ」新製品を発表。25日から販売する。

Horiko Capital Management LLC


■NY為替:米債利回りの上昇でドル続伸

18日のニューヨーク外為市場でドル・円は107円28銭から108円65銭まで上昇して108円06銭で引けた。予想を上回った米国の2月住宅着工件数や米国の大規模経済支援策を見込んだ米国債相場の下落で、米債利回りの上昇に伴うドル買いが優勢となった。その後、株式相場の急落を嫌い、リスク回避の円買いが再燃し上値を抑制。

ユーロ・ドルは、1.0985ドルから一時1.0802ドルまで下落して1.0918ドルで引けた。イタリア債の急落が警戒感され、ユーロ売りに拍車がかかった。ユーロ・円は116円90銭まで下落後、118円02銭まで上昇した。ポンド・ドルは1.1917ドルから1.1453ドルまで下落した。英国の新型コロナウイルス対策に懐疑的見方が広がったことが要因。ドル・スイスは0.9605フランから0.9750フランまで上昇した。


■NY原油:大幅続落で20.83ドル、ドル高や米長期金利上昇を意識した売りも入る

NY原油先物5月限は大幅続落(NYMEX原油5月限終値:20.83 ↓6.50)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物5月限は、前営業日比-6.50ドルの1バレル=20.83ドルで取引を終えた。取引レンジは20.52ドル−27.60ドル。18日のアジア市場で27.60ドルまで買われたものの、株安を嫌気した売りが入った。NY市場では一段安となり、ドル高や米長期金利の上昇を意識した売りが広がった。世界的に原油需要の減少が予想されており、需給バランスが大きく崩れるとの懸念は消えていない。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC)  20.79ドル   -1.19ドル(-5.41%)
モルガン・スタンレー(MS) 30.75ドル   -3.04ドル(-9.00%)
ゴールドマン・サックス(GS)140.02ドル  -18.65ドル(-11.75%)
インテル(INTC)        47.61ドル   -2.47ドル(-4.93%)
アップル(AAPL)        246.67ドル  -6.19ドル(-2.45%)
アルファベット(GOOG)    1096.80ドル -23.00ドル(-2.05%)
フェイスブック(FB)     146.96ドル  -2.46ドル(-1.65%)
キャタピラー(CAT)      100.12ドル  -0.08ドル(-0.08%)
アルコア(AA)         5.75ドル   -1.25ドル(-17.86%)
ウォルマート(WMT)      122.58ドル  +3.32ドル(+2.78%)
スプリント(S)         7.51ドル   -0.40ドル(-5.06%)





<SF>

情報提供元: FISCO
記事名:「 18日の米国市場ダイジェスト:NYダウ1338ドル安、全米50州で新型ウイルスの感染確認