以下は、フィスコソーシャルレポーターの個人投資家、虫とり小僧氏(ブログ「いつか子供に伝えたいお金の話」を運営)が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。

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※2020年2月2日21時に執筆


◎集中と分散

「あなたは、日本円に不信感を持っているようですが、それなのになぜ個人向け国債を購入しているのですか?」

というような質問が、自分のブログのメールフォームから届いたことがあります。そういえば、某マネー誌の記者さんからも同じような質問を受けたことがあります。

・・・ん?日本円に不信感??
いや、べつに私は日本円に特段の不信感は持っていませんよ。

まぁ、とっくの昔に金本位制は終わり、そもそも通貨自体が各国の政府などの信用を前提としたフィクションだと思っているので、「100%信用できるのか」と問われれば、回答に困る部分もありますが、現実的に毎日を生きるなかで日本円に特別な不信感を持っているなんてこたぁ、ありゃしません。

質問メールをくださった方は、私が書いた個人向け国債の解説記事とプロフィールあたりを読んでくださって、疑問に思ったのでしょうか。

たしかに私は以前に、「個人向け国債(変動10年)」を取り上げたブログ記事で以下のようなメリット挙げ、最強の無リスク資産である、と書きました。

・預貯金よりも安全で高金利
・ペイオフ1000万円のような上限なし
・タンス預金のようにインフレでヤラれたりしない
・国債価格が下落しても債券価格は下がらない
・必要なときに必要な分だけ換金できる

これは「集中よりは分散」ってだけの話です。

また同時に、私は自分のブログのプロフィール欄に、「全資産を『円』のみで保有していること(何もしないこと)は、それなりのリスクを伴う集中投資に近いものだと解釈して、私は購買力維持や資産形成を目的に、世界中の株式や債券なども保有しています」と記載しています。(ふむ、たしかにこの部分を見ると、私が日本円に不信感を持っていると読めなくもないですかね・・・。)

しかし、べつに私は、「円に対する不信感」や「円がダメになるだろう」という確信を持って、海外の株式や債券に分散投資をしているわけではないのです。

なにかに一極集中するよりは、分散しておいたほうが無難だろう、というだけのことです。(実際のところ、金融資産の半分以上は日本円です。)

「どんなものにも絶対はない」と考えているので、「円が絶対に大丈夫」とは言えないものの、「円が絶対にダメになる」とも言えない。

つまり、日本円による預貯金だけでなく、一部は株式や債券などのリスク資産、そしてその内訳も国内だけでなく海外にも・・・ということを言いたかっただけのお話です。


◎将来のことは分からないからこそ・・

メディア等から色々と言われている日本の財政は、本当に今後も大丈夫なのだろうか、と思うこともありますが、そもそも日本政府がぶっ壊れるような事態が起これば、どのような形で金融資産を保有していても無事で済む可能性は極めて低いはずです。

あまりにも極端な事態を想定した「対策」をしても、結局はコスト負けする可能性が高いだろう、とも私は考えています。

アホな私には将来の世の中の動向なんざハッキリとは分かりませんが、「何がどうなってもある程度対応できるようにはしておきたい」くらいには思っています。

そのような思考を経た結果として、現実的に自分が実行可能な「対策」として、「国際分散インデックス投資」を資産形成に取り入れているのです。

様々な性質の資産を持っていれば、何かが儲かっても何かが損するような状況にはなりますが、全体としてみればダメージは軽減できるし対応できるはずですからね。


※「インデックス投資」や「積み立て投資」などに関する詳しい話は、自分のブログにクドクドと書いてあります。

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執筆者名:虫とり小僧
ブログ名:いつか子供に伝えたいお金の話




<SF>

情報提供元: FISCO
記事名:「 虫とり小僧:「円に不信感を持ってるのになぜ個人向け国債を購入するの?」と聞かれた話【FISCOソーシャルレポーター】