15日のドル・円は東京市場では110円01銭から109円82銭まで下落。欧米市場でドルは109円79銭まで売られた後に110円00銭まで反発し、109円90銭で取引終了。

本日16日のドル・円は110円を挟んだ水準で推移か。米中通商関係のさらなる改善への期待はあるものの、米長期金利の低下を意識して、リスク選好的なドル買い・円売りは抑制される可能性がある。

米中両国は15日、通商協議における第1段階の合意に署名した。両国は昨年12月までに約1200億ドルの中国製品に対する関税率を15%から7.5%に引き下げることで合意していた。第1段階の合意後も2500億ドルの中国製品に対する25%の関税措置は残り、中国側でも1000億ドルを超える米製品に対する関税措置は据え置きとなる。米ホワイトハウスの公表によると、中国は540億ドルのエネルギー、780億ドルの工業製品、320億ドルの農産品、380億ドルのサービスの追加輸入を実行する。

市場関係者の間では、「中国が第1段階の合意を順守すれば、通商・貿易分野における米中関係のさらなる改善が期待できる」との声が聞かれている。ただ、米中関係の改善が世界経済にどのような影響を与えるのか、現時点で正確に予測することは難しいため、米国と中国の金融政策の見通しについては不透明な部分が残されることになりそうだ。



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情報提供元: FISCO
記事名:「 今日の為替市場ポイント:米長期金利低下でリスク選好のドル買い抑制も