7日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:ギャップスタート後はこう着感の強い相場展開に
■前場の注目材料:ダイセキ、通期上方修正および配当増額修正を発表
■ホンダ、昨年の中国新車販売8.5%増、2年ぶり最高更新



■ギャップスタート後はこう着感の強い相場展開に

7日の日本株市場は、米株高の流れを受けて、買い先行の展開になりそうだ。6日の米国市場では、NYダウが68ドル高、ナスダックは50ポイント高と反発。イラン情勢緊迫化への警戒感から下落して寄り付いたものの、その後は緩やかに下げ幅を縮小する展開となり、引けにかけて上昇に転じている。この流れからシカゴ日経225先物清算値は大阪比215円高の23315円。円相場は1ドル108円40銭台と前日から円安に振れて推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好からギャップスタートとなろうが、テクニカル面ではマドを空けての下落から、一目均衡表では雲上限まで下げていた。遅行スパンは実線を割り込んだことから、下方シグナルが発生する格好ではあるが、一先ず雲上限が支持線として機能する格好になるため、安心感につながりやすい。

米国ではイランとの対立が戦争にまで発展するとの予想は少ないようである。中東産原油の供給懸念から上昇していたNY原油先物が一時下げに転じると、株式市場でも投資家の警戒感が和らいだ格好である。リスク回避の動きは一時的とみた投資家が、主力株に押し目買いを入れたとみられているほか、年初で新規の投資資金が流入しやすいことも相場を押し上げた格好である。

ただ、半導体SOX指数は下落するなど、半導体株は全般冴えない展開であったため、指数インパクトの大きい値がさハイテク株への波及も限られる可能性がありそうだ。その為、ギャップスタート後はこう着感の強い相場展開になりそうである。物色の流れとしては、主力処へのインデックスに絡んだ資金流入後は、次第に資源株や防衛関連などへの資金流入が続くほか、イランでは米軍による空爆に対して、対抗措置を求める声が高まっているようである。武力よりもサイバー攻撃の可能性が指摘されており、サイバーセキュリティ関連銘柄辺りも物色の対象になりやすい。

その他は、外部要因に左右され難い、中小型株へ個人主体の値幅取り狙いの資金が向かう流れになりそうである。なお、米家電見本市「CES」が開催されることから、5G関連などへの関心は根強いだろう。


■ダイセキ、通期上方修正および配当増額修正を発表

ダイセキ<9793>は第3四半期決算を発表。営業利益は前年同期比21.7%増の86.05億円だった。あわせて2020年2月期の業績予想を修正しており、営業利益は従来の101億円から108億円に上方修正している。また、配当予想を46円から56円に増額修正している。子会社のダイセキ環境ソリューション<1712>において、土壌汚染調査・処理事業に加え産業廃棄物等の難処理物案件や災害対応への展開を積極的に進めるともにリサイクルセンター等における業務効率化やコスト削減策を継続して推進した結果、受注処理単価が上昇し、稼働率が低かった一部リサイクルセンターも改善傾向となった。ダイセキ環境ソリューションは通期の営業利益予想を10.4億円から12.0億円に上方修正。


■前場の注目材料
・NYダウは上昇(28703.38、+68.50)
・ナスダック総合指数は上昇(9071.47、+50.70)
・シカゴ日経225先物は上昇(23315、大阪比+215)
・1ドル108円30-40銭
・VIX指数は低下(13.85、-0.17)
・米原油先物は上昇(63.27、+0.22)
・日銀のETF購入
・株安局面での自社株買い
・来期の業績回復期待

・岩谷産業<8088>4社と水素船の運営検討、大阪万博向け
・リクルートHD<6098>主要7社をリクルートに吸収
・ホンダ<7267>昨年の中国新車販売8.5%増、2年ぶり最高更新
・ブリッジ<7039>「ワトソン」で法人営業支援
・資生堂<4911>肌の弾力、神経が関与と発見、加齢で神経線維減少
・エーザイ<4523>中国で抗てんかん剤を発売

☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・08:50 12月マネタリーベース(11月:前年比+3.3%)

<海外>
・特になし



<SF>

情報提供元: FISCO
記事名:「 前場に注目すべき3つのポイント~ギャップスタート後はこう着感の強い相場展開に