25日の日経平均は3日ぶり反落。47.71円安の23782.87円(出来高概算7億7000万株)で取引を終えた。主要な欧米市場はクリスマスで休場となる中、海外勢による資金流入が期待できない需給状況となり、閑散な取引となった。日経平均は寄り付き直後に付けた23824.85円が本日の高値となり、大引けの23782.87円が安値となった。結果的には安値引けといった、ややネガティブな終わり方ではあるが、日中値幅が42円弱にとどまる方向感の出難い相場展開だった。日経平均は狭いレンジでのこう着が続く中、個人主体の資金は中小型株に集中しており、マザーズ指数、JASDAQ平均が終日堅調推移となっている。

東証1部の騰落銘柄は、値下り数が1500を超えており、全体の7割を超えている。セクターでは、医薬品が小幅に上昇、情報通信が変わらずとなり、その他31セクターが下落。その中で、鉄鋼、パルプ紙、水産農林、繊維、小売、ガラス土石の弱さが目立った。指数インパクトの大きいところでは、小幅ながら、ソフトバンクG<9984>、ファミリーマート<8028>、東エレク<8035>が軟調。一方で、KDDI<9433>、TDK<6762>、ファーストリテ<9983>、第一三共<4568>、中外薬<4519>、エーザイ<4523>がしっかり。

本日も低水準の商いとなったが、225先物の売買高は5700枚程度と1万枚さえも下回っており、短期筋の仕掛け的な売買も皆無であったようである。東証1部全体としては、小口ながらも断続的なインデックス売りによって弱含んだ格好。一方で、中小型株の一角が堅調である。個人投資家についても積極的な参加者は限られており、来年の相場を意識したテーマ株物色などの動きも特段目立っていない。そんな中で、個人のセミプロ投資家による短期的な値幅取り狙いの商いが活発であり、個別に動意をみせている動きが目立つ。IPO銘柄の一角も商いが活発であり、海外勢の資金流入が限られる中で、個人の存在が目立つ格好だった。

明日についても欧米市場の休場の影響が残るため、商いは膨らみづらいだろう。ただし、クリスマス明け後の海外勢の資金流入への期待や節税対策に伴う動きも一巡との見方もあり、年末高を意識した材料株物色によって、若干ながら出来高が回復してくることも期待されるところ。日経平均は5日線に上値を抑えられるものの、12月13日の急騰局面で空けたマド上限レベルでの底堅さが意識される。マド埋めや25日線辺りまでの調整が意識されやすい中での底堅さが示されるようだと、年末に向けた年初来高値トライも意識されやすいだろう。




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情報提供元: FISCO
記事名:「 個人の存在感台頭、クリスマス明け後の海外勢への期待も【クロージング】