12日のニューヨーク外為市場でドル・円は、107円52銭から108円19銭まで上昇して108円11銭で引けた。トランプ米大統領が10月1日に予定されていた対中関税引き上げを15日まで先送りすると発表し、米中対立緩和で貿易協議での進展期待が広がりリスク選好の円売りが優勢となった。また、米8月消費者物価コア指数が予想以上に上昇し、1年ぶりの高水準となったため大幅な利下げ観測がさらに後退し、米債利回り上昇でドル買いが強まった。

ユーロ・ドルは、1.0927ドルまで下落後、1.1087ドルまで反発して1.1063ドルで引けた。欧州中央銀行(ECB)が定例理事会で、利下げ、量的緩和(QE)の再開やフォワードガイダンス修正を含む一連の緩和策を発表。予想以上にハト派ととらえられたため一時ユーロ売りが強まった。しかし、QE再開でドイツやフランス、オランダなどの中銀が反対したことが明らかになると、追加緩和観測が後退しユーロのショートカバーに拍車がかかった。ユーロ・円は、117円56銭まで下落後、119円82銭まで反発。ポンド・ドルは、1.2284ドルまで下落後、1.2367ドルまで反発した。ドル・スイスは、0.9946フランから0.9881フランまで下落した。




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情報提供元: FISCO
記事名:「 NY為替:米中貿易協議の前進期待や米インフレ率上昇でドル強含み