10日のドル・円相場は、東京市場では107円18銭から107円50銭まで上昇。欧米市場でドルは107円19銭まで売られた後に107円59銭まで上昇し、107円54銭で取引を終えた。

本日11日のドル・円は主に107円台半ば近辺で推移か。米長期金利の続伸を意識してドルはやや底堅い動きを見せる可能性がある。

10日のニューヨーク市場で米長期債利回りは続伸し、10年債利回りは1.744%近辺まで上昇した。市場関係者の間では「貿易を巡る米中の対立はいずれ解消される」、「ドイツの財政刺激策への期待は残されている」との見方が出ており、これらが米国債利回りの上昇を促しているようだ。ドイツの財政刺激策については、ショルツ独財務相が10日、「ドイツが経済危機に見舞われた場合でも、経済に数十億ユーロを注入することによって対処可能」との見方を示したことが材料視されたようだ。

今週12日に開かれる欧州中央銀行(ECB)理事会に対する市場の関心は高まっており、一部で予想されている大規模な金融緩和策の導入が見送られた場合、ドイツ政府による財政刺激策への思惑が広がりそうだ。ECB理事会では預金金利の引き下げが決定される見込みだが、それ以外の金融緩和策の導入が見送られた場合、ユーロ買い・円売りが強まる可能性がある。



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情報提供元: FISCO
記事名:「 今日の為替市場ポイント:米長期金利続伸でドル下げ渋りも