21日のドル・円相場は、東京市場では106円23銭から106円60銭まで上昇。欧米市場でドルは106円35銭から106円65銭まで買われており、106円61銭で取引を終えた。

本日22日のドル・円は106円で推移する見通し。米大幅利下げ観測は後退しており、目先的にリスク回避的なドル売りは抑制される見込み。

21日に公表された米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(7月30-31日会合分)によると、7月に行なった利下げは、成長減速、リスク管理、低インフレを考慮したものであることが判明した。2名が50ベーシスポイントの利下げを主張したが、一部のメンバーは政策金利の据え置きを主張した。経済に関しては「前回会合に比べ経済指標に改善が見られた」、「経済の成長が持続するとの見通し」などの指摘があったものの、「貿易政策の不透明性高まり、逆風が長引く可能性」との意見もあった。

7月FOMC会合における意見を基にすると、次回9月17−18日開催のFOMC会合で0.25ポイントの利下げが実施される公算は大きいものの、10月以降の金利見通しは経済指標次第で大きく変わる可能性がある。トランプ米大統領は21日、「米国の経済は非常に強く、今のところ給与税の減税は必要ない」、「米国は中国とおそらく貿易に関して合意するだろう」、「キャピタルゲイン税のすみやかな引き下げは計画していない」との見方を示していることも意識されそうだ。大幅利下げ観測が後退したことから、ドル・円は目先的に107円を目指す展開となりそうだ。



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情報提供元: FISCO
記事名:「 今日の為替市場ポイント:米大幅利下げ観測後退でドル下げ渋りも