10日のドル・円相場は、東京市場では108円83銭から108円99銭まで上昇。欧米市場でドルは108円97銭から108円35銭まで下落し、108円47銭で取引を終えた。

本日11日のドル・円は主に108円台前半で推移する見込み。7月利下げは確実視されていることから、リスク選好的なドル買いはやや抑制される可能性がある。

10日に行なわれたパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の下院金融サービス委員会における証言で、「6月のFOMC以降の不透明性が引き続き見通しを抑制している」、「貿易、世界成長見通しに不透明性がある」、「基本的な見通しは堅調な成長、強い労働市場」、「貿易への脅威で、投資は特に弱まった」、「低インフレのリスクは一段と長期化する可能性」などの見解が提示された。

パウエルFRB議長の証言内容を受けて一部の市場参加者は、「今月の連邦公開市場委員会(FOMC)の会合で0.50ポイントの利下げについて議論される可能性がある」と指摘している。また、市場関係者の間からは「7月のFOMC会合で低インフレが長期化する可能性について改めて議論されるのではないか?」との声が聞かれているが、パウエル議長は「基本的な見通しは堅調な成長、強い労働市場」と述べており、市場関係者の間では「0.50ポイントの利下げがただちに必要となるような経済情勢ではない」との見方が多いようだ。




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情報提供元: FISCO
記事名:「 今日の為替市場ポイント:7月利下げを意識してリスク選好的なドル買い抑制も