5日の日経平均は続伸。43.93円高の21746.38円(出来高概算9億3000万株)で取引を終えた。4日の米国が独立記念日の祝日で休場だったこともあり、薄商いの状態が続いた。米雇用統計の発表を控えて模様眺めムードも強かったが、底堅さが意識されるなかで、前日の終値を挟んでのこう着が続いた。大引け間際にはインデックスに絡んだ資金流入により、本日の高値で取引を終えた。

東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1200を超えており、全体の過半数を占めている。セクターでは海運、小売、精密機器、保険、空運、電気機器、輸送用機器が堅調。半面、鉱業、電力ガス、パルプ紙、水産農林、証券、サービスが冴えない。指数インパクトの大きいところでは、東エレク<8035>、ユニファミマ<8028>がけん引。一方で、ソフトバンクG<9984>が重石となった。

来週はまず、米雇用統計の結果を受けた米国市場の反応に振らされる格好となるが、利下げ期待が高まる局面においては、為替市場への影響等も警戒されるだろう。その為、利下げ期待による上昇があったとしても、市場反応は限られそうである。

また、ETFの決算に伴う分配金拠出の為の売り需要の影響を見極めることになるだろう。ただし、既に警戒されている要因であり、機械的に売られるため、需給悪化も一時的とみられる。影響を警戒した先回り的な動きも出てくるとなると、一巡後のショートカバーを意識されてくるだろう。

日経平均は5月の大型連休後に空けたマドを埋めつつあり、5月以降の下落に対する需給整理は一巡している。積極的な上値追いの動きはないとしても、一時的な要因から調整局面での押し目狙いの動きも出てくると考えられる。その他、小売決算のピークとなるが、それ以外では安川電機<6506>の決算が予定されている。下方修正への警戒もある中で、アク抜けとなるようだと、7月後半から本格化する3月期決算企業への見直しへもつながる可能性がありそうだ。



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情報提供元: FISCO
記事名:「 ETF決算に絡んだ一時的需給変動では押し目狙いの動きも意識【クロージング】