■NY株式:NYダウ117ドル高、貿易摩擦への警戒感が和らぐ

米国株式相場は上昇。ダウ平均は117.47ドル高の26717.43、ナスダックは84.92ポイント高の8091.16で取引を終了した。29日の米中首脳会談で通商協議再開に合意し、トランプ政権が中国からの輸入品への追加関税措置を見送ったことから貿易摩擦を巡る懸念が後退し、買いが先行。石油輸出国機構(OPEC)が減産を9ヵ月間延長することで合意し、原油相場が上昇したことも好感された。しかしながら、今週は独立記念日の祝日を控えており、買いが一巡するとその後は閑散取引で上げ幅を縮小する展開となった。セクター別では、半導体・同製造装置やテクノロジー・ハード・機器が上昇する一方で、公益事業や電気通信サービスが軟調。

米中首脳会談を受け、トランプ大統領が同国通信機器メーカーの華為技術(ファーウェイ)に対する禁輸措置を緩和し、ブロードコム(AVGO)やマイクロン・テクノロジー(MU)など半導体関連株が軒並み上昇。カジノ・ホテル運営のウィン・リゾーツ(WYNN)は、マカオ6月カジノ収入が好調だったほか、米中対立の緩和が好感され堅調推移。一方で、化粧品メーカーのコティ(COTY)は、30億ドルの損失を計上するなど大規模なリストラ策を発表し急落。

米中首脳会談では協議再開に合意したものの、合意に向けた明確な道筋が示された訳ではない。追加関税の応酬は当面回避される見込みだが、交渉は長期に及ぶ可能性がある

Horiko Capital Management LLC


■NY為替:対中制裁関税第4弾先送り好感、108円49銭まで上昇

1日のニューヨーク外為市場でドル・円は、108円24銭から108円49銭まで上昇し、108円45銭で引けた。米国の対中制裁関税第4弾先送りを受けた米株高・長期金利上昇により、ドル買い、円売りが優勢になった。

ユーロ・ドルは1.1356ドルから1.1281ドルまで下落し、1.1286ドルで引けた。欧州中央銀行(ECB)の追加緩和観測が高まり、ユーロ売りが強まった。ユーロ・円は123円00銭から122円36銭まで下落した。

ポンド・ドルは1.2632ドルから1.2671ドルでもみ合い。

ドル・スイスフランは0.9815フランから0.9884フランまで上昇した。


■NY原油:反発で59.09ドル、米中首脳会談受け需要回復思惑の買い優勢

NY原油先物は反発(NYMEX原油8月限終値:59.09↑0.62)。60.07ドルからいったん58.34ドルまで下落した。米中首脳会談において、貿易協議再開で合意し、米国の対中制裁関税第4弾が先送りされたことを受けて、世界的な景気減速懸念が後退し、需要回復思惑の買いが優勢になった。ただ、OPECが減産の9カ月延長で合意したとの報道をきっかけに、利益確定とみられる売りに転換。また、欧州中央銀行(ECB)の追加緩和観測を受けたユーロ安・ドル高傾向による割高感や、米株の上昇幅縮小などから売りが一時加速する場面があった。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC)  29.42ドル   +0.42ドル(+1.45%)
モルガン・スタンレー(MS) 43.95ドル   +0.14ドル(+0.32%)
ゴールドマン・サックス(GS)206.86ドル  +2.26ドル(+1.10%)
インテル(INTC)        48.05ドル   +0.18ドル(+0.38%)
アップル(AAPL)        201.55ドル  +3.63ドル(+1.83%)
アルファベット(GOOG)    1097.95ドル +17.04ドル(+1.58%)
フェイスブック(FB)     193.00ドル  0.00ドル(0.00%)
キャタピラー(CAT)      136.60ドル  +0.31ドル(+0.23%)
アルコア(AA)         22.92ドル   -0.49ドル(-2.09%)
ウォルマート(WMT)      110.62ドル  +0.13ドル(+0.12%)
スプリント(S)         6.58ドル   +0.01ドル(+0.15%)



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情報提供元: FISCO
記事名:「 1日の米国市場ダイジェスト:NYダウ117ドル高、貿易摩擦への警戒感が和らぐ