米国株式相場はまちまち。ダウ平均は4.74ドル高の24819.78、ナスダックは120.13ポイント安の7333.02で取引を終了した。前週の株価下落を受けた買い戻しの動きが広がる一方で、5月ISM製造業景況指数が予想を下振れるなど、S&P500やダウは朝方からもみ合う展開となった。ナスダック総合指数はハイテク大手への独禁法違反での調査への懸念から売りが広がり、大幅下落となった。中国やメキシコとの貿易摩擦が懸念されたほか、米国債イールドカーブ(長短金利差)が再び逆転し、世界経済の減速懸念から上値の重い展開となった。セクター別では、電気通信サービスや素材が上昇する一方で、メディアやソフトウェア・サービスが下落した。

検索大手のアルファベット(GOOGL)は、米司法省が独禁法違反で調査をする準備を進めていることが報じられ下落。ネット小売のアマゾン(AMZN)や、SNSのフェイスブック(FB)にも調査が及ぶとの懸念から軟調推移。医療保険会社のセンティーン(CNC)は、同業ヒューマナ(HUM)が買収観測を否定し大幅下落。一方で、精密機器のサイプレス・セミコンダクター(CY)は、独の同業インフィニオンテクノロジーズと101億ドルで売却合意し急騰した。

米国債利回りは金融危機が起こった2008年以来のペースで低下しており、6月のFOMCでの利下げ観測が浮上している。

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情報提供元: FISCO
記事名:「 NY株式:NYダウ4ドル高、世界経済の減速懸念から上値の重い展開