24日の日経平均は小幅に続落。33.92円安の21117.22円(出来高概算12億4000万株)で取引を終えた。米国による中国通信機器メーカーの華為技術(ファーウェイ)排除の動きなどを受けて、米中間の対立が続いていることが嫌気され、米国株安の流れを受けて21000円を割り込んだ日経平均は一時20922.00円まで下げ幅を拡大した。しかし、週末要因もあって商いが膨らみづらい中、次第に買い戻す流れに。日銀のETF買い入れ観測等もあって大引けにかけて下げ幅を縮めており、結局は本日の高値で取引を終えた。

東証1部の騰落銘柄は値上がり数が1100を超えており、全体の過半数を占めている。セクターでは鉱業、石油石炭、海運、電気機器が軟調。半面、証券、不動産、鉄鋼、情報通信、パルプ紙がしっかり。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、東エレク<8035>、ファナック<6954>が重石となる一方で、ソフトバンクG<9984>、KDDI<9433>が下支えする格好。

日経平均は終値では21000円をキープしており、結果的には底堅さが意識された格好である。とはいえ、商いが膨らみづらい需給状況の中、週末要因からのポジションクローズに伴うリバランスが中心であったと考えられる。米中関係の悪化の影響については早期改善は見込みづらい状況ではあるが、欧州連合(EU)の欧州議会選挙の投票が23日、英国で始まっており、EU離脱の是非をめぐる国民の意思が再び示される機会として結果を見極めたいところでもあり、いったんは売り方の買い戻しが意識された。

その他、トランプ米大統領の来日に伴う日米首脳会談の内容や内閣支持率の動向なども見極めたいところであり、こちらも買い戻しを誘うところである。そのため、米中関係の悪化を背景に、週明け後は改めてショートポジションが積み上がりやすく、6月下旬に開催予定の主要20カ国・地域(G20)首脳会議で米中首脳会談を予定していることから、それまでは大きな進展をみせてくることは考えづらい状況である。底堅さが意識されるとはいえ、引き続き方向感の掴みづらい相場展開が続こう。



<AK>

情報提供元: FISCO
記事名:「 短期筋のショートカバー主体で底堅さも楽観視できず【クロージング】