■NY株式:上昇、主要金融決算を好感

米国株式相場は上昇。ダウ平均は269.25ドル高の26412.30、ナスダックは36.80ポイント高の7984.16で取引を終了した。大手行のJPモルガン(JPM)が好決算を発表し、金融銘柄を中心に買いが先行。3月輸入物価指数も予想を上振れ米経済の堅調さが示されると、終日堅調推移となった。セクター別では、銀行や各種金融が上昇する一方でヘルスケア機器・サービスや医薬品・バイオテクノロジーが下落した。

エンターテイメントのウォルト・ディズニー(DIS)は、年内の提供開始を予定する動画配信サービス「ディズニー+(プラス)」の詳細を発表し、大幅上昇。独立系石油ガス生産のアナダルコ(APC)は、約330億ドルで石油大手のシェブロン(CVX)と売却合意し、30%超の急騰となった。JPモルガンは18年度の4回にわたる利上げの恩恵を受けて金利収入が過去最高となり、堅調推移。一方で、動画ストリーミングのネットフリックス(NFLX)は、ディズニーの動画配信サービスの月額料金がネットフリックスの主力プランより数ドル低く、競争激化による懸念から下落した

ゴールドマンサックスは、インフレ圧力が緩和していることや、来年に米大統領選を控えて、FOMCの利上げ方針に対して政治家からの圧力があることを勘案し、次回の利上げは20年10-12月期に実施されると予想した。

(Horiko Capital Management LLC)


■NY為替:ドル112.01円、良好な中国貿易指標や米金融機関の決算

12日のニューヨーク外為市場でドル・円は、111円86銭から112円09銭まで上昇し、112円01銭で引けた。良好な中国の貿易関連指標や米金融機関の好決算を好感、リスク選好の円売りが優勢となった。また、予想を上回った米3月輸入物価指数で債券利回り上昇に伴うドル買いも強まった。

ユーロ・ドルは、1.1324ドルから1.1293ドルまで下落し1.1293ドルで引けた。ユーロ・円は、126円77銭から126円49銭まで下落。

ポンド・ドルは、1.3133ドルまで上昇後、1.3068ドルまで下落した。英国のハモンド財務相の「労働党との離脱協議、間もなく合意する確率高い」との楽観的見通しが好感され一時ポンド買いが強まったものの、離脱延期で行方にはさらなる不透明感がひろがったとの懸念を受けたポンド売りに上値も抑制された。

ドル・スイスは、0.9997フランまで下落後、1.0031フランまで上昇した。


■NY原油:反発、リビアでの混乱継続で供給懸念

12日のNY原油先物5月限は反発(NYMEX原油5月限終値:63.89  ↑0.31)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物5月限は前日比+0.31ドルの63.89ドルで通常取引を終えた。リビアでの混乱が継続しており、供給懸念が強まったほか、中国の貿易関連指標が予想を上回り需要増加期待が広がった。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC)  30.17ドル   +1.10ドル(+3.78%)
モルガン・スタンレー(MS) 46.69ドル   +1.89ドル(+4.22%)
ゴールドマン・サックス(GS)207.84ドル  +5.01ドル(+2.47%)
インテル(INTC)        56.42ドル   +0.62ドル(+1.11%)
アップル(AAPL)        198.87ドル  -0.08ドル(-0.04%)
アルファベット(GOOG)    1217.87ドル +13.25ドル(+1.10%)
フェイスブック(FB)     179.10ドル  +1.59ドル(+0.90%)
キャタピラー(CAT)      141.20ドル  +2.33ドル(+1.68%)
アルコア(AA)         28.29ドル   -0.20ドル(-0.70%)
ウォルマート(WMT)      101.56ドル  +0.76ドル(+0.75%)
スプリント(S)         6.10ドル   +0.12ドル(+2.01%)



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情報提供元: FISCO
記事名:「 12日の米国市場ダイジェスト:上昇、主要金融決算を好感