■NY株式:NYダウ13ドル安、米中交渉を注視

米国株式相場は下落。ダウ平均は13.02ドル安の25806.63、ナスダックは1.21ポイント安の7576.36で取引を終了した。中国が19年の国内総生産(GDP)の成長率目標を引き下げ、売りが先行。その後は、米中交渉の動向を見極めたいとの思惑から下げ幅を縮小しもみ合う展開となり、引けにかけて小幅下落となった。セクター別では、メディアや消費者・サービスが上昇する一方で資本財や耐久消費財・アパレルが下落した。

百貨店のコールズ(KSS)は、既存店売上高の成長がポジティブサプライズとなり上昇。ディスカウントストアのターゲット(TGT)も、決算内容が好感され堅調推移。一方で、電気自動車のテスラ(TSLA)は、一部アナリストによる目標株価引き下げにより下落。通信大手のTモバイル(TMUS)は、スプリント(S)との合併計画発表以降、ワシントンのトランプホテルを経営幹部の定宿とし、19万5千ドルを支出していたことを認め、合併承認への影響を懸念する見方から売られた。

ボストン連銀総裁は、米経済へのリスクを見極めるため、今後数回の連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げが据え置かれる可能性を示唆した。

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■NY為替:米経済指標改善もドル・円は伸び悩む

5日のニューヨーク外為市場でドル・円は、111円79銭から一時112円14銭まで上昇したが、111円86銭で引けた。米国の2月ISM非製造業景況指数や12月新築住宅販売件数が市場予想を上回るポジティブサプライズとなったことを受けて、景気鈍化懸念が後退し、リスク選好的なドル買いが優勢となった。ただ、米国債利回りは伸び悩み、ドルは伸び悩んだ。

ユーロ・ドルは1.1335ドルから1.1290ドルまで下落し、1.1308ドルで引けた。ユーロ・円は、126円83銭から126円36銭まで下落した。ポンド・ドルは、1.3098ドルから1.3180ドルまで上昇した。カーニー英国中央銀行総裁は「市場の利上げ予想は低すぎる」との見通しを示したため、金利先高感を受けたポンド買いが再燃した。ドル・スイスは、0.9997フランから1.0054フランまで上昇した。


■NY原油:伸び悩みで56.56ドル、ドル高継続が嫌気される

NY原油先物4月限は伸び悩み(NYMEX原油4月限終値:56.56 ↓0.03)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物4月限は前日比−0.03ドルの56.56ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めた取引レンジは56.09ドル−57.19ドル。米ドル高の継続を意識してNY原油先物の上値は重くなった。需給ひっ迫の思惑は消えていないものの、ユーロ安・米ドル高が続いていることから、ポジション調整的な売りがやや増えているもよう。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC)  29.08ドル   +0.05ドル(+0.17%)
モルガン・スタンレー(MS) 41.90ドル   -0.10ドル(-0.24%)
ゴールドマン・サックス(GS)196.00ドル  +0.02ドル(+0.01%)
インテル(INTC)        53.68ドル   -0.26ドル(-0.48%)
アップル(AAPL)        175.53ドル  -0.32ドル(-0.18%)
アルファベット(GOOG)    1162.03ドル +14.23ドル(+1.24%)
フェイスブック(FB)     171.26ドル  +3.89ドル(+2.32%)
キャタピラー(CAT)      137.14ドル  -1.21ドル(-0.87%)
アルコア(AA)         29.20ドル   +0.04ドル(+0.14%)
ウォルマート(WMT)      98.34ドル   +0.49ドル(+0.50%)
スプリント(S)         6.39ドル   -0.03ドル(-0.47%)



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情報提供元: FISCO
記事名:「 5日の米国市場ダイジェスト:NYダウ13ドル安、米中交渉を注視