22日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:米国市場休場で手掛かり材料に欠ける
■前場の注目材料:NRI、3Q営業益510憶円観測、コンセンサス範囲内
■パナソニック、電池供給、米から、テスラ、上海工場向け


■米国市場休場で手掛かり材料に欠ける

22日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開になりそうだ。21日の米国市場はキング牧師生誕記念日のため休場だったこともあり、手掛かり材料に欠けるほか、海外勢のフローも限られるだろう。また、メイ首相は英議会で、欧州連合(EU)からの離脱をめぐり、一部の議員が求める国民投票の再実施や離脱日の延期に否定的な見解を示したが、相場への反応は限られていた。円相場は1ドル109円60銭台での推移と横ばいであり、こちらも手掛かり材料にかけそうだ。

昨日は寄り付きこそ強いスタートとはなったが、日経平均の後場の値幅は連日で100円未満と狭いレンジでの取引となった。日経平均はそれでもプラス圏での推移と底堅さは意識されていたが、マザーズ指数は下げに転じるなど、参加者が限られる中で個人の資金回転の速さも窺えた。マザーズ指数は上昇する5日線は支持線として意識されており、連日の上昇に対する一服といったところであろうが、手掛けづらさにつながろう。材料性のある銘柄に資金が集中する動きも目立っており、長期目線の資金は限られている。

また、日銀金融政策決定会合が22-23日に開かれる。政策面では現状維持がコンセンサスではあるが、市場の一部ではETF買入れ比率について、225型を引き下げ、TOPIX型を引き上げるのではないかとの見方がされており、こちらも様子見要因になりやすい。影響が警戒されているファーストリテ<9983>の動向に日経平均が振らされやすいところではある。

そのため、昨日のところは利食いに押される格好とはなったが、引き続きマザーズ銘柄など中小型株の物色が意識されそうである。また、ソフトバンク<9434>に対する証券各社のカバレッジが相次いでおり、概ね強気のカバーとなっている。月末には指数組み入れによる需給要因があるため、短期筋の値幅取り狙いの動きも意識されやすいだろう。


■NRI、3Q営業益510憶円観測、コンセンサス範囲内

NRI<4307>の2018年第3四半期の連結営業利益は、前年同期比9%増の510億円程度になったようだとの観測が報じられている。同期間として2年連続で過去最高となる。幅広い業種でシステム開発の受注が伸びたようである。ただし、ほぼコンセンサスと同じであり、サプライズ感はないだろう。


■前場の注目材料

・日経平均は上昇(20719.33、+53.26)
・大阪225先物は夜間取引で小幅高(20740、+20)
・1ドル109円60-70銭
・米中貿易問題の解決期待
・日銀のETF購入
・企業業績改善への期待感

・パナソニック<6752>電池供給、米から、テスラ、上海工場向け
・クラボウ<3106>山文電買収、膜厚計測装置、売上倍増
・シンフォニア<6507>7月量産、パーツフィーダー50%高速化、電子部品製造用
・CTC<4739>データ通信接続システム、ソフトバンク<9434>向け構築
・JXTG<5020>家庭向けガス小売り参入、首都圏で2月から

☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・特になし

<海外>
・特になし



<SF>

情報提供元: FISCO
記事名:「 前場に注目すべき3つのポイント~米国市場休場で手掛かり材料に欠ける