■NY株式:NYダウ155ドル高、中国の景気刺激策に期待集まる

米国株式相場は上昇。ダウ平均は155.75ドル高の24065.59、ナスダックは117.92ポイント高の7023.84で取引を終了した。中国が景気刺激策の導入を示唆したことでアジア・欧州株がほぼ全面安となり、米国株も買いが先行。英議会でEU離脱案が否決されると一時上げ幅を縮小したものの、ハイテク株に買いが広がり、引けにかけて上昇する展開となった。セクター別では、ヘルスケア機器・サービスやメディアが上昇する一方で自動車・自動車部品や素材が下落した。

動画ストリーミングのネットフリックス(NFLX)は、2017年以来初となる値上げを発表し、業績拡大への期待から上昇。食材宅配サービスのブルーエプロン(APRN)は、1-3月期の収益性に自信を示し40%超の大幅上昇。医療保険のユナイテッドヘルス(UNH)は、決算内容が好感され堅調推移。大手行のJPモルガン・チェース(JPM)は、債券トレーディング収入の不振で下落したものの、引けにかけて買い戻された。一方で、ウェルズファーゴ(WFC)は、減収決算となり下落した。

英国のEU離脱案は大差で否決された。メイ首相は超党派と協議のうえ週明けに代替案を提出する見通しだが、野党はメイ政権の不信任案を提出しており、16日に採決が行われる。

Horiko Capital Management LLC


■NY為替:ポンド下げ渋り、EU離脱協定案は大差で否決される

15日のニューヨーク外為市場でドル・円は、108円33銭へ下落後、108円77銭まで上昇し、108円68銭で引けた。米12月生産者物価指数が予想を下回り、ドル売りが優勢となったが、中国が景気底入れを目指し景気刺激策を講じるとの期待感にリスク選好の円売りが下値を支えた。

ユーロ・ドルは、1.1455ドルから1.1382ドルまで下落し、1.1413ドルで引けた。ドラギECB総裁が景気に悲観的見通しを示し依然大規模な刺激策が必要と指摘したため、ユーロ売りが優勢となった。ユーロ・円は、124円33銭から一時123円40銭まで下落した。ポンド・ドルは、1.2670ドルまで急落後、1.2890ドルまで急反発。英国議会下院は政府のEU離脱協定案を大差で否決したため、合意ない離脱への警戒感からポンド売りが広がった。その後、市場は大差での否決を織り込み済みだったことから、ポンドを買い戻す動きが広がった。ドル・スイスは、0.9843フランから0.9894フランまで上昇。


■NY原油:大幅反発で52.11ドル、中国の景気刺激策への期待高まる

NY原油先物2月限は大幅反発(NYMEX原油2月限終値:52.11 ↑1.60)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物2月限は前日比+1.60ドルの52.11ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めて一時52.30ドルまで買われた。中国政府による景気刺激策の実施期待が高まり、需要鈍化への懸念は後退したことから、短期筋などの買い戻しが入ったようだ。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC)  26.55ドル   +0.18ドル(+0.68%)
モルガン・スタンレー(MS) 42.88ドル   +0.40ドル(+0.94%)
ゴールドマン・サックス(GS)179.91ドル  +1.19ドル(+0.67%)
インテル(INTC)        48.60ドル   +0.25ドル(+0.52%)
アップル(AAPL)        153.07ドル  +3.07ドル(+2.05%)
アルファベット(GOOG)    1077.15ドル +32.46ドル(+3.11%)
フェイスブック(FB)     148.95ドル  +3.56ドル(+2.45%)
キャタピラー(CAT)      130.69ドル  -1.11ドル(-0.84%)
アルコア(AA)         28.90ドル   +0.11ドル(+0.38%)
ウォルマート(WMT)      96.25ドル   +1.30ドル(+1.37%)
スプリント(S)         6.11ドル   -0.12ドル(-1.93%)



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情報提供元: FISCO
記事名:「 15日の米国市場ダイジェスト:NYダウ155ドル高、中国の景気刺激策に期待集まる