12日のドル・円相場は、東京市場では113円31銭から113円52銭まで反発。欧米市場でドルは113円49銭から113円14銭まで下げたが、113円25銭で取引を終えた。

本日13日のドル・円は、主に113円台前半で推移か。米中関係改善への期待でリスク回避のドル売りは引き続き抑制される見込み。

12日の欧米市場では、米中通商関係の改善が意識されたことで米国株式は上昇した。トランプ米大統領はロイターとのインタビューで、中国通信機器大手である華為技術(ファーウェイ)の孟最高財務責任者(CFO)が逮捕された件に関して、「米中通商協議の進展に資するなら介入する」と答えたことや、中国は12日に少なくとも50万トンの米国産大豆を購入したことなどが好材料となったようだ。

市場関係者の間からは「通商問題を巡る米中の対立がすみやかに解消されることは期待できない」との声が聞かれており、この問題については楽観視できない状況が続くとの見方が少なくない。ただ、米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の報道によると、中国政府は、習近平国家主席が推進する産業政策「中国製造2025」戦略への外国企業のアクセスを拡大することを計画しているもようだ。

中国政府が米国を含む外国企業参入に前向きな姿勢で臨むとすれば、地方政府を優先とする当初の基本方針は変更されることになる。このため、米中対立への警戒感は大きく低下し、リスク回避的な取引は縮小する可能性がある。





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情報提供元: FISCO
記事名:「 今日の為替市場ポイント:米中通商関係改善への期待でドル売り抑制も