米国株式相場は下落。ダウ平均は27.59ドル安の25338.84、ナスダックは18.51ポイント安の7273.08で取引を終了した。米中首脳会談での貿易交渉進展に懐疑的な見方が広がったほか、FOMC議事録の内容を見極めたいとの思惑から売りが先行。注目のFOMC議事録では、大半の当局者が早期の利上げが妥当であるとの認識が示されたが、概ね予想通りの内容となり、発表後から下げ幅を縮小する展開となった。セクター別では素材やメディアが上昇する一方で、半導体・半導体製造装置やソフトウェア・サービスが下落した。

アパレルのアバクロンビー&フィッチ(ANF)は、決算内容が好感され、大幅上昇。ディスカウントストアのダラー・ツリー(DLTR)は、利益が予想を上振れ堅調推移。ファストフードのマクドナルド(MCD)は、モルガン・スタンレーによる投資判断引き上げを受け買われた。一方で、アパレルのエクスプレス(EXPR)は、慎重な業績見通しが嫌気され下落。一部アナリストが世界的な「iPhone」需要後退を指摘し、シーラス・ロジック(CRUS)、スカイワークス・ソリューションズ(SWKS)、コルボ(QRVO)などの部品サプライヤーが軒並み売られた。

パウエルFRB議長は、昨日の講演で足元の金利水準が中立を僅かに下回るとの考えを示し、投資家の多くは追加利上げ見通しが大きく後退したと判断したが、複数アナリストが市場の過剰反応を指摘している。

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情報提供元: FISCO
記事名:「 NY株式:NYダウは27ドル安、FOMC議事録受け下げ幅縮小