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前日発表された米国の経済指標は、中古住宅販売件数が予想を上回ったものの、耐久財受注やミシガン大学消費者信頼感は予想を下振れ、やや不透明感があろう。そのため、足元の連邦準備制度理事会(FRB)当局者による慎重な発言から利上げ継続を期待したドル買いは弱まっている。CMEグループが算出するFEDウォッチは12月利上げ観測は上昇したが、来週の国内総生産(GDP)などが低調となれば、引き締めペース減速への思惑からドル売りは本格化しよう。本日アジア市場で、ドル・円は日本株の不安定な値動きを背景にやや円買い方向に振れ、ドルは113円台が定着していない。
今晩は米国市場が感謝祭のため休場となり、欧州市場は薄商いが予想される。欧州委員会のイタリア政府に対する財政赤字拡大の制裁で、同国は来年度予算の修正に前向きとの見方から、前日からユーロは買い戻された。また、ブレグジットも過度な警戒は弱まりポンド売りは後退。ただ、いずれも不安要因に変わりはなく、状況次第では売りが加速しやすい。また、欧州中銀(ECB)の来年夏以降の利上げシナリオに懐疑的な見方も浮上し、今晩発表のユーロ圏消費者信頼感が低調となればユーロ売りがドルをサポートしよう。とはいえ米中摩擦は続き、ドル・円の戻りは緩慢になりそうだ。
【今日の欧米市場の予定】
・時間未定 南ア中銀が政策金利発表(0.25ポイント引き上げ予想)
・24:00 ユーロ圏・11月消費者信頼感速報値(予想:-3.0、10月:-2.7)
・米国市場は休場(感謝祭)
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