■NY株式:NYダウは395ドル安、ハイテク大手へのネガティブ報道続く

米国株式相場は下落。ダウ平均は395.78ドル安の25017.44、ナスダックは219.40ポイント安の7028.48で取引を終了した。主要メディアによるハイテク大手企業へのネガティブな報道が相次いでおり、売りが先行。11月NAHB住宅市場指数が大きく落ち込んだことが発表されると下げ幅を拡大する展開となった。セクター別では公益事業や電気通信サービスが上昇する一方で、半導体・半導体製造装置やソフトウェア・サービスが下落した。

SNSのフェイスブック(FB)は、WSJ紙が今年6月にザッカーバーグCEOが独断色を強め、同社は「戦時」にあると同社幹部に語ったことが報じられ、従業員の士気低下や経営混乱への懸念から下落。携帯端末のアップル(AAPL)は、10月下旬にサプライヤーへのiPhone部品発注を当初計画の約7000万台から、最大三分の一程度削減したとの報道をで売られた。半導体のエヌビディア(NVDA)は決算が引き続き嫌気され続落。電気自動車のテスラ(TSLA)は、マスクCEOが独ダイムラーとライトバンの電動化で協業の可能性を示唆したほか、電気自動車リーフで一部競合する日産自動車(NSANY)のゴーン会長逮捕の報道もあり日中上昇して推移していたが、引けにかけて小幅下落に転じた。

今週は感謝祭の祝日を控えて売買は閑散取引となる可能性が高い。月末の米中首脳会談で通商交渉の合意や進展が期待されるが、それまで株価反発の材料に乏しい状況となっている。

Horiko Capital Management LLC


■NY為替:米住宅市場指数の低下、大幅株安で円買い優勢に

19日のニューヨーク外為市場でドル・円は、112円87銭から112円42銭まで下落し、112円53銭で引けた。全米住宅建設業者協会(NAHB)の11月住宅市場指数が大きく低下し、米株が下落幅を拡大、米10年債利回りが3.05%台に低下したことで、ドル売り、円買いが優勢になった。

ユーロ・ドルは1.1420ドルから1.1464ドルまで上昇し、1.1452ドルで引けた。ユーロ・円は128円65銭から129円07銭でもみ合った。

ポンド・ドルは1.2814ドルから1.2873ドルまで上昇。メイ英首相の与党保守党の党首不信任は回避されるとの観測から、ポンドは底堅い動きになった。ドル・スイスフランは0.9973フランから0.9925フランまで下落した。


■NY原油:反発で56.76ドル、需給ひっ迫警戒による買い勝る

NY原油先物は反発(NYMEX原油12月限終値:56.76↑0.30)。55.08ドルまで下落後、57.24ドルまで上昇した。ロシアが、産油国は原油減産を決める前に今後数週間の市場動向を注視する必要がある、との見解を示したことで減産思惑が後退し売りが先行した。

その後、国際エネルギー機関(IEA)がサウジアラビアの増産余力は依然として低いと指摘したことをきっかけに、需給ひっ迫を警戒した買い戻しの動きが広がったとみられ、上昇に転じた。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC)  27.75ドル   0.00ドル(0.00%)
モルガン・スタンレー(MS) 44.41ドル   +0.28ドル(+0.63%)
ゴールドマン・サックス(GS)198.22ドル  -3.90ドル(-1.93%)
インテル(INTC)        48.00ドル   -0.83ドル(-1.70%)
アップル(AAPL)        185.86ドル  -7.67ドル(-3.96%)
アルファベット(GOOG)    1020.00ドル -41.49ドル(-3.91%)
フェイスブック(FB)     131.55ドル  -7.98ドル(-5.72%)
キャタピラー(CAT)      125.98ドル  -3.98ドル(-3.06%)
アルコア(AA)         33.49ドル   -2.46ドル(-6.84%)
ウォルマート(WMT)      96.78ドル   -0.91ドル(-0.93%)
スプリント(S)         6.19ドル   -0.12ドル(-1.90%)








<SF>

情報提供元: FISCO
記事名:「 19日の米国市場ダイジェスト:NYダウは395ドル安、ハイテク大手へのネガティブ報道続く