■NY株式:NYダウは123.95ドル高、米中協議の進展を楽観視

米国株式相場はまちまち。ダウ平均は123.95ドル高の25413.22、ナスダックは11.16ポイント安の7247.87で取引を終了した。半導体セクターでの軟調決算を嫌気し、売りが先行。ハイテク株を中心に売りが広がるなか、トランプ大統領が貿易摩擦を巡る中国との合意実現に楽観的な姿勢を示したほか、追加の関税措置が不要となる可能性にも言及し、S&P500とダウが上昇に転じた。セクター別では、公益事業や不動産が上昇する一方で、半導体・半導体製造装置や小売が下落した。

半導体のエヌビディア(NVDA)は、軟調な11-1月期の売上高見通しが嫌気されたほか、ゴールドマンサックスが目標株価を引き下げ、推奨リストから除外したことも嫌気され、急落。アドバンスト・マイクロ・デバイシズ(AMD)も連れ安となった。百貨店のノードストローム(JWN)は、決算内容が予想を下振れ、大幅下落。一方で、半導体製造装置のアプライド・マテリアルズ(AMAT)とメディア大手のバイアコム(VIAB)は、決算内容が好感され、上昇した。

多数の行方不明者・死亡者を出したカリフォルニア州の山火事で、巨額の賠償負担が懸念される公益事業のPG&E(PCG)は、同州の公益事業委員長が破産を望まないと発言し、40%弱の急騰となった。

Horiko Capital Management LLC


■NY為替:米FRB利上げ打ち止め近いとの観測からドル売り広がる

16日のニューヨーク外為市場でドル・円は、113円20銭から112円64銭まで下落し、112円82銭で引けた。クラリダ米FRB副議長が米政策金利は中立に近いと述べたことを材料にドル売りが広がった。米10年債利回りは3.06%台まで低下した。また、合意なきブレグジット懸念や米中通商摩擦の緩和期待後退による円買いも強まった。

ユーロ・ドルは1.1325ドルから1.1420ドルまで上昇し、1.1416ドルで引けた。ユーロ・円は128円13銭まで下落後、128円90銭まで上昇した。

ポンド・ドルは1.2817ドルから1.2878ドルで推移。ゴーブ英環境相の政権残留を好感して底堅い展開になった。ドル・スイスフランは1.0084フランから0.9992フランまで下落した。


■NY原油:横ばいで56.46ドル、減産・増産の観測入り混じり売り買い綱引き

NY原油先物は横ばい(NYMEX原油12月限終値:56.46→0.00)。57.96ドルまで上昇後、55.89ドルまで下落した。OPECなど産油国が来年の減産を協議するとの観測が根強いほか、米国の利上げ打ち止め思惑によるドル売りで割安感が強まり、買いが先行。


一方、米国内の原油在庫はここのところ大幅増が継続。原油生産量も拡大するなか、米ベーカー・ヒューズ社が本日発表した米国内の石油掘削装置(リグ)稼働数が2基増の888基となったことで売りもみられ、下落に転じる場面があった。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC)  27.75ドル   -0.15ドル(-0.54%)
モルガン・スタンレー(MS) 44.13ドル   -0.17ドル(-0.38%)
ゴールドマン・サックス(GS)202.12ドル  -1.62ドル(-0.80%)
インテル(INTC)        48.83ドル   +0.72ドル(+1.50%)
アップル(AAPL)        193.53ドル  +2.12ドル(+1.11%)
アルファベット(GOOG)    1061.49ドル -3.22ドル(-0.30%)
フェイスブック(FB)     139.53ドル  -4.32ドル(-3.00%)
キャタピラー(CAT)      129.96ドル  +0.54ドル(+0.42%)
アルコア(AA)         35.95ドル   +0.01ドル(+0.03%)
ウォルマート(WMT)      97.69ドル   -1.85ドル(-1.86%)
スプリント(S)         6.31ドル   +0.19ドル(+3.10%)





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情報提供元: FISCO
記事名:「 16日の米国市場ダイジェスト:NYダウは123.95ドル高、米中協議の進展を楽観視