19日の日経平均は続落。126.08円安の22532.08円(出来高概算12億8000万株)で取引を終えた。米株安の流れを受けて売り優勢で始まった日本株市場は、中国市場への警戒感から前場半ばには一時22212.57円まで下げ幅を広げる局面もみられた。ただし、その後中国国家統計局が発表した7-9月期の国内総生産(GDP)は2期連続で減速となり予想を下回ったものの、中国・上海指数がプラス圏を回復。この流れを受けて中国関連の一角が買い戻されるなど、日経平均もじりじりと下げ幅を縮めており、22500円を回復して取引を終えた。

東証1部の騰落銘柄は値下がり数が1400を超えており、全体の6割超を占めている。セクターでは海運、その他製品、その他金融、不動産、石油石炭、パルプ紙、ゴム製品が軟調。半面、保険、電力ガス、医薬品が小じっかりだった。指数インパクトの大きいところでは、ソフトバンクG<9984>、ダイキン<6367>、TDK<6762>が重石に。

上海指数の切り返しが買い戻しを誘った格好となり、22500円以下での押し目買い意欲の強さも窺える格好となった。とはいえ、出来高は連日で12億株台と薄商いの中、外部環境を受けたインデックス売買に振らされやすい需給状況が続いている。グローバルマネーは株式から債券やコモディティに資金をシフトさせる中、株式市場の出来高が増加する可能性も低いだろう。

来週から国内でも決算発表が本格化する。主力処の決算に対してはインデックス売買の影響を受けやすいほか、機関投資家は積極的には動けないため、株価反応は期待しづらいが、個人主体の中小型株においては、トレンドが出やすいとみる。第1四半期で好決算が評価され、その後地合いに押される格好から調整が続いている銘柄も少なくなく、第2四半期決算で改めて評価される可能性は十分にあるだろう。PERなどバリュエーション面での割安感は機能しておらず、成長期待の大きい高バリュエーションの中小型株に投資妙味があると考えられる。



<AK>

情報提供元: FISCO
記事名:「 決算発表本格化で成長期待の大きい中小型株に注目【クロージング】