2日の日経平均は小幅に続伸。24.86円高の24270.62円(出来高概算14億7000万株)で取引を終えた。北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉の合意や良好な経済指標を背景としたNYダウの上昇の流れを受けてインデックス主導の上昇となり、日経平均は一時24448.07円まで上げ幅を拡大させる局面もみられた。しかし、24500円に接近する中で利益確定の流れも出やすく、前引けにかけて急速に値を消す展開に。後場は再びプラス圏を回復して始まったが、前日終値を挟んでのこう着感の強い相場展開となっている。

東証1部の騰落銘柄は値上がり数が1000を超えており、全体の過半数を占めている。セクターでは原油相場の上昇を背景に石油石炭、鉱業が強い動きをみせたほか、ゴム製品、非鉄金属が堅調。また、ノーベル医学・生理学賞の受賞を受けて、小野薬品工業<4528>など医薬品の一角がしっかりだった。一方で、不動産、情報通信、空運、水産農林が冴えない。指数インパクトの大きいところでは、ファナック<6954>がけん引する半面、ソフトバンクG<9984>、ファーストリテ<9983>が重石に。

日経平均は底堅い値動きをみせたほか、東証1部の値上がり数も過半数を占めているなど、高値警戒感が強まる中では堅調な相場展開といったところであろう。しかし、マザーズ指数は2%の下落、JASDAQも下落するなど、中小型株には利益確定の流れが強まっており、センチメントを暗くさせている。東証1部はインデックス主導となるが、中小型株は個人主体となるなか、これといった材料がないものの、大きく値を崩す銘柄もみられている。超値がさのALBERT<3906>などに資金が集中している影響との見方もあるようだが、こう着局面では利食いが出やすい需給状況といったところである。とはいえ、材料の出た銘柄への資金流入もみられており、過熱感が警戒されているなかでは銘柄を絞ってのタイミング待ちになりそうだ。



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情報提供元: FISCO
記事名:「 銘柄を絞ってのタイミング待ちに【クロージング】