28日の日経平均は大幅反発。323.30円高の24120.04円(出来高概算15億5000万株)で取引を終えた。27日の米国市場は4-6月期GDP確定値が予想に一致したほか、週間新規失業保険申請件数や8月耐久財受注も堅調な内容となったことが好感された。シカゴ日経225先物清算値が24000円に乗せていたほか、円相場が1ドル113円台と円安に振れて推移していることが好材料視された。さらに、アマゾンやアップルといったFANG銘柄が一斉に買い戻されていることも市場に安心感を与えたようである。24000円を回復して始まった日経平均は、その後も強含みの値動きが続いており、後場寄り付き時点で24286.10円まで上げ幅を広げている。大引けにかけては24000円での攻防となったが、それでも300円を超える上昇で終えている。

東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1300を超えており、全体の6割を占めている。セクターでは、情報通信、化学、パルプ紙、その他製品、海運、電力ガス、電気機器が堅調。半面、空運、繊維、不動産、鉱業が小安い。指数インパクトの大きいところでは、ソフトバンクG<9984>、ファーストリテ<9983>、リクルートHD<6098>、ソニー<6758>、KDDI<9433>、資生堂<4911>がけん引した。

足元で急ピッチのリバウンドを続けた日経平均については過熱感が警戒されやすいところではあるが、来週は名実ともに10月相場入りとなる。中間期末のシーズンとなるため上方修正への期待感も高まりやすく、例年10−11月相場は上昇が見込まれている。また、今後3年間の政局運営に重要な影響を与えるとみられる10月2日予定の「内閣改造・党役員人事」が注目される。来年10月には消費増税が予定されるなか、着実な実施に向けての大幅補正といった、経済テコ入れ策などへの期待感が高まりやすいところである。

決算での上方修正への期待感の高まりと、「アベノミクス相場」の継続といった先高感が強まりやすく、過熱感を警戒しつつも物色意欲は高まりやすく、センチメントを明るくさせよう。



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情報提供元: FISCO
記事名:「 過熱感を警戒しつつも決算や政策期待から先高期待は強い【クロージング】